2009.09.17
F生

「フラット化する世界」

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「フラット化する世界」は、2005年にアメリカで出版されベストセラーとなり、翌年日本で発売されてビジネス書としてベストセラーになりました。昨年、増補版も発売されています。

本書の導入部で、著者は「コロンブスは、航海の援助をしたスペイン女王に『世界は丸いのです』と報告したが、私は妻に『世界は平らなんだ』とささやいた」みたいなフレーズがあります。

著者はインドのバンガロールで、気づいたのです。インターネットの進化と発展は、空間を超越してしまったと。

『ある程度の教育を受けたインド人が英語を駆使して、深夜(インドは昼間)のアメリカからのPCサポート電話を受けたり、アメリカの病院の電子カルテの整理を行なったり(アメリカが寝ている間に作業完了)、あるいはインドの深夜に、ネット越しにアメリカの子供に数学の家庭教師をしたり、というようなことすべてをインターネットの同時性と超低コストが実現させてしまった。
今までは、同じ地域にいなければ受けられなかったサービスが外国から受けられるようになったのだが、裏返せば企業からみるとライバルが国内だけでなく、世界中のすべてが競争相手になってしまった。
しかも、インドや中国などの新興国は低価格で欧米と同等のサービスを提供してくるのだ。
さあ、大変だ!』
ということをいろいろな事例で紹介するというのが前半部で、それを踏まえた上で、欧米先進国はどうしたらいいのか?将来を展望して自分たちの子供に伝えるべきことは何なのかというのが、後半部です。

インターネットが、経済にパラダイムシフトを引き起こしたというのが、本書のテーマなのですが、豊富な事例や将来の展望は、読ませどころ満載です。
お薦めの本ですが、上下巻で値が張るので、ちょっとだけ興味のある方は図書館で借りてみてもいいかもしれません。

ビットスターは、北海道に拠点を置いてる会社ですが、インターネットが首都圏との距離感をゼロにしています。
そういった意味では、首都圏の方から見るとインドや中国と近いものがあるかもしれませんね。
でも、同じ日本なので、言語の壁(?)と時差がないという特徴(??)があります。
これらの特徴を生かしつつ、かつインターネットの影響力を敏感に肌で感じながら新サービスを提供したり、新たなWebアプリケーションを創ったりしていきたいと考えています。

話は変わりますが、世界のフラット化の旗頭はインターネットですが、国内におけるフラット化の先頭に立っているのは相変わらずテレビです。
テレビのフラット化の威力も見事です。
なかでも最近では「秘密のケンミンSHOW」が顕著です。番組で取り上げられて全国的に有名になったものがたくさんありますから。

北海道では、美唄市民しか知らなかった「角屋のやきそば」(ビニール袋に入ったソース味のゆで麺。スライス紅ショウガ付き)が「秘密の・・・」で紹介されて大人気となりました。
以前は美唄市内で1日200食販売されていたものが、今では札幌大丸デパートやインターネット通販含めて、1日6000食の販売だそうです。

「フラット化」は侮れません。
・・・ちなみに「角屋のやきそば」はそれなりに美味しいですw
(F生)

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