2018.01.05
Jackal

ダブルダイビング

ずっと昔、ワーホリでオーストラリアに行ってた頃、
日本から友達が遊びに来ました。
事前にスキューバダイビングをしたいといわれていたので
スキューバダイビングだけは予約を入れていたのですが、
スキューバダイビングをした後に友達が「スカイダイビングもしたい」と
言い出して、急遽、翌日の朝にスカイダイビングの予約を入れたわけです。

朝、予約した店に行くと、同意書のようなものにサインをさせられたのですが
その中の項目に「24時間以内にスキューバダイビングをしていないか」
というものがありました。
昨日スキューバダイビングをしてからまだ24時間たってはいなかったのですが
半日以上たってるし、まあOKだろうと同意書にサインをして
ダイビングしました。

スカイダイビング自体は2度目だったこともあり大した感動もなく、
よだれを空気中に散布しただけでサクッと終わりました。
ただ、以前スカイダイビングしたときと違い、地上に降りてきてから
膝とか肩とかの関節が痛くて、着地に失敗したわけでもないのになあ
と思っていたのですが後々になってそれが減圧症の症状だったと
わかりました。

減圧症とは潜水病ともいわれるもので、スキューバダイビングなどで
深いところに潜ってた後、急に水上に上がると発症します。

水の中に10m潜っている状態でいると、体には2気圧
(地上にいるときの2倍の圧力)がかかっています。
倍の圧力がかかっている中で息をしようとする場合、倍の力で
肺を膨らませる必要があるのですが、自分の筋力だけで倍の力を
出すなんてことは難しいのです。
そこで、スキューバダイビングではレギュレーターという装置の
力を借りて呼吸をします。
レギュレータは圧縮された空気が入っているタンクにつながっているもので、
10m潜っている状態では通常の2倍の圧力、20m潜っている時には通常の
3倍の圧力と、圧力を自動で調整して空気を供給してくれます。
このように、地上にいるときよりも高い圧力の空気が供給されることで
深く潜っている時にも呼吸ができるのですが、高い圧力の空気を吸う影響で
地上にいるときよりも多くの窒素が血液中に溶け込んでしまいます。

この状態で一気に水上に上がると、高い圧力によって血液中に溶け込んでいた
窒素分が一気に解放され、気泡となって血管のなかに出てきてしまうので
様々な症状を発生させるのです。
スキューバダイビングではこれを防ぐために、ゆっくりと水深5mぐらいのところまで
浮上してそこで3分ほど停止、それから残りの部分をゆっくりと浮上するという
方法で水面に戻ってきます。

この減圧症、体にかかる圧力の変化が原因で発生するため、
地上に無事戻ってこれたからといって安心してはいけません。
スカイダイビングの場合高度3000mくらいまで一気に上がるのですが
この時の気圧は地上の70%くらいになっており、スキューバダイビング後など
血中に溶け込んでいる窒素が多めの状態のときに減圧症の症状を
発生することがあるのです。

ということで、将来、スキューバダイビングとスカイダイビングを
同じタイミングでやる予定のある人は「飛ぶ先潜る後」で予約してください。
YI

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