12月のキング・クリムゾン来日公演のチケット発売が始まりました。普段コンサートチケットは一般発売になるのを待つ私ですが、今回はある地方公演で抽選ハズレの報を聞きつけ、先行発売に申し込みました。SS席で二万と前回来日より五千円高額ですが、東京まで見に行かなくてもいいのですから遥かに安上がりです。
今年前半観た映画の話します。
超国策映画
ウー・ジン主演監督作。目指したものは中国版ランボー。国が全面バックアップしてるのでとにかく金がかかってます。中国版T-54を4台くらい潰してましたし、中国海軍艦艇がでてきて怒りのVLS発射など、民間出資ではできない剛毅さであります。
アフリカ某国でクーデターが発生し、混乱の中、元中国特殊部隊のウー・ジンがサバイバルするという、腕力で解決するホテル・ルワンダみたいな内容。自分に向かって飛んできた対戦車ミサイルを金網で受け止め信管を激発させずに横にそらす、というのがよかったですね。私もそういう機会があったら真似してみたいと思います。
超くま映画
子供向け映画と思われるフシがありますが、どちらかというと俺達寄りの映画です。前作同様、笑いあり、毒あり、アクションあり。そして最後はみんなが幸せになるいい映画でした。
超ババア映画&超南部映画
アメリカ南部のド田舎で、娘を殺された母親が三枚の広告を出したところから始まる物語。南部のクソ田舎感、ホワイトトラッシュ感が素晴らしく、年代不詳のまま話が進んで、まあいろいろ古臭いし20年位昔なのかなあと思ってたら、終わり近くにババアがスマホを取り出して現代かよ!とツッコミを入れてしまうところ、あれは狙ってやったんだろうなと思います。ババアがダークマンのヒロインと聞き驚きましたが、オスカーも納得の名演でした。
金字塔
タイトルの後ろに以前と以後がつく映画で、アクション映画の歴史の中の位置づけとしてはマトリックスくらいになるのかなと思ってます。監督はさっさとハリウッドに呼ばれました。
FPS視点の疑似1カット映像は、同じく1カット撮影でアカデミー撮影賞をとったバードマンと同様に緻密な前準備の上で行われたものです。とにかく見たことのない映像が次から次へと出てきますが、刺激のインフレでダレることもなく最後まで一気に完走します。よほどのことがなければ今年のベストはこれです。
超叙述トリック映画
主人公は認知症の引退した殺人鬼、ある早朝、疲れからか車に追突してしまう。その車のトランクに血まみれのゴルフバッグ。「車でひいた鹿ですよ」と説明を受けるがこっそり採取した血液を検査したら人間の血。相手は殺人鬼だった。というプロットなのですが、なんせ主人公は認知症なので、実は自分が殺したのではと疑念に駆られます。主観と客観、虚構と現実の入り交じる中、物語は進んでいきます。
主人公の殺人鬼は相手の殺人鬼との対決の備えてトレーニングを始めるのですが、すっかり衰えてしまった自分の体力に驚きます。昔はリンゴを素手で握りつぶせたのにとか言い出す。そうか、やはり殺人鬼たるものリンゴを素手で握り潰す握力がなければ務まらないのですね。まったく頭が下がります。私も見習おうと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=c7Mbv4uSr3g
【引用】MACROSS PORTAL SITE マクロスポータルサイト
超詰め込み映画
サヨナラノツバサで見せた、河森正治監督の詰め込み芸が再び。
TV版の流用は45分ほど。1時間15分でTV版1クール13話を終わらせて残りは全部オリジナル展開。ライブシーンのCGはプリキュアEDに負けないレベル。総じて良作です。
超暴力装置映画
1967年デトロイト暴動のアルジェ・モーテル事件を題材にした映画。キャスリン・ビグローらしいっちゃらしい映画で、情け容赦のない暴力描写は目を見張りますが、「この物語は真実をもとに編集してます」というお決まりのテロップ、あれはやめたほうがいいと思いました。どう見ても告発側は誰も見ていない、想像だけで書かれたシーンがありましたから。
超ロリババア映画
岡田麿里初監督作品。率直な感想として、ちゃんとしてました。とはいえあの押井守でさえ初監督作品はちゃんとエンタメしてたわけで、この次にビューティフルドリーマーみたいのが来るのは既定路線かなとも思います。
九月には前田敦子主演で自伝がTVドラマ化されるということで、アニメ界の橋田壽賀子としてがんばって欲しいですね。というかさっさと実写に行きそうな気がしますが。そしてその脇には同じ路線に進んだ山田尚子がいそうな予感がします。
エンドクレジットに演出協力として長井龍雪、作画協力として田中将賀の名前があり、ミュージシャンがソロアルバムを出したら、バンドメンバーがゲスト参加した感ありましたね。
一度逃げて帰ってくる映画
個人的今年の大本命でしたが、期待に違わぬ素晴らしい映画でした。とにかくソン・ガンホ、ソン・ガンホが素晴らしい。光州事件を題材にした映画で、国家による暴力に蹂躙される市民の描写に一切の容赦がありません。ただこれもデトロイト同様、真実をもとにしたと言われると鼻白むのですが、映画としては素晴らしいのでよしとします。
超ポニテ映画
冒頭、東山奈央のポニテが景気よく左右に揺れるのでそればっかり気になって話が頭に入りませんでした。スピンオフですが山田尚子初のオリジナル脚本作品とのことで、なんというか方向性が決まった感がありますね。近い将来、実写に行ってつまらん映画をいっぱい撮りそうな気がします。
https://www.youtube.com/watch?v=ET87HGsLEOk
【引用】アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー|映画|マーベル公式
超全滅映画
ヒットナンバー抜きのGoGは、こうもつまらないのかという気がしました。個人的にマーベル映画はもういいかなと思った次第です。
俺はガンダムで行く映画
権利関係のクリアに巨額の投資が必要だったこのプロジェクトに並の監督では任せられないとのことで、ブラジル代表監督的な意味合いでスピルバーグにお鉢が回ってきたのだと思いますが、見事成し遂げてくれたと思います。
スピルバーグ色が薄いかというとそんなこともなく、きらびやかな仮想世界と対象的な、トレーラーハウスが無秩序に積み上がった現実のディストピア世界の美術は、らしいなと思いました。
あと、俺はガンダムで行くのシーン、現実世界のVRスコープの裏側に反転したガンダムの黄色いロゴが出るのがすごく良かったです。あのごちゃごちゃアバターが出てくるシーンは劇場で全部追いきれるわけがないのでBD購入必須作品ですね。
超真珠映画
凶悪、日本で一番悪い奴ら、とコンスタントに暴力映画の傑作を出している白石和彌監督作品。役所広司がマル暴担当刑事というキャスティングを聞いて大喜びしてましたが、期待を裏切らぬフルスロットルのクズっぷりでした。
ディストーションギターをこねくり回す劇伴、二又一成のナレーション、画面の暗くてちょっと粒子の荒い感じ、昭和ヤクザ映画へのリスペクトも十分でいい映画でした。
音尾琢真があまりにはまり役過ぎていて、サングラスを外すまでわかりませんでした。すっかり白石映画のレギュラーですね。
バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!
社員R