今年の札幌の初雪は平年より遅い観測となったわけですが、降ってみると初雪が早かろうが遅かろうが関係なくいつも通りの冬なわけです。
そんなわけで(?)私もいつも通り最近読んだ本(あるいは最近じゃなく読んだ本)について書いてみます。
「the four GAFA 四騎士が創り変えた世界」スコット・ギャロウェイ著 東洋経済新報社
表紙に大きく書いてある「GAFA」は、みんな大好きGoogle,Apple,Facebook,Amazonの頭文字です。
(流行語大賞の候補にもなりましたね)
本書ではこの世界的大企業である4社(四騎士)がいかにしてこのような成長を遂げたのかという分析をし、本当にこいつら(!)いい奴らなのか?という考察をしています。
そして我々は彼らといかに付き合っていくのか?この四騎士に続く第五の騎士は現れるのか?みたいなことも書いてます。
日頃から馴染みのある4社なので、面白く読めます(ま、内容も知ってることばかりではありますが)。
結論としては(著者ははっきり書いていませんが)、この4社はルールを守らずに大きくなって、我々のあらゆる情報を手にして金儲けをしている悪い(気味も悪い)奴らだと示唆してます。
その事実は我々も薄々感じながらも、便利さ故に身を委ねているわけですね。
むしろ、少しくらい個人情報を見られたって、うまく利用しているからいいや、っていう気になっている人もいるはずです。
(たいていの人は何も考えずに利用していると思いますが)
今後、この4社がどんな方向に進んでいくのかはわかりませんが、一般人にコントロールできるものではないことは確かです。
検索(Google)、ブランド(Apple)、SNS(Facebook)、小売(Amazon)で無敵の四騎士に立ちはだかる第五の騎士が現れるのか、国家権力が介入していくのか。。。
年末年始の暇つぶし、じゃなくて有意義な時間活用にどうぞ。
毎年、年末になると「このミステリーがすごいかも」的なランキングが発表されます。
出版社や書店の大がかりな販促活動とは知っていながら、読まなきゃって気持ちにさせられます(ま、騙されるわけです)。
で、遅ればせながら今年読んだ、ここ数年のベスト10上位の本の中からいくつか紹介します。
米澤穂信著 創元推理文庫
米澤穂信の著書は2015年から3年連続いろいろなランキングのベスト3に入っています。
2015年「満願」、2016年「王とサーカス」、2017年がこの「真実の10メートル手前」です。
主人公は「王とサーカス」と同じ太刀洗万智(たちあらいまち、サラダ記念日の人とは関係ありません)というクールな女性。
この本は短編集で、表題作は本当に真実まであと10メートルなんですね。。。(なぞなぞ: 10メートル先にあるのは誰の家?)
竹本健治著 講談社
主人公はIQ208の若き天才囲碁棋士・牧場智久。
ゲーム三部作(「囲碁殺人事件」「将棋殺人事件」「トランプ殺人事件」)では少年だったのに大きくなって、おじさん(?)はうれしいです。
ジャンルとしては暗号ミステリで、暗号はよくできています(著者が頑張って作ったのだから当然、という意見は却下)。
読者を選ぶ種類の本かもしれません。(デビュー作の「匣の中の失楽」に至っては選ばれる読者もいません、という個人的意見)
今村昌弘著 東京創元社
2018年のランキングでベスト1(の媒体もあり)。
ミステリの読み手がこぞって絶賛(広告ではどんな本も絶賛されますが)の本書については何も書けません。
傑作かと言われても何も書けません。
飛び道具というか、出落ちというか、うーん、何も書けません(←じゃあ、そもそもここに書くな!って)。
P.G.ウッドハウス著 文春文庫
皇后様が読んでるかもってことで急に話題になったジーヴズシリーズ。
国書刊行会ではシリーズとして14巻も発売されてますが、私が読んだのは文春文庫で2冊にまとめられた「ジーヴズの事件簿」です。
事件簿といっても、ミステリではありません。おつむの弱い貴族と機転の利く執事ジーヴズが主人公のユーモア小説です。
古き良きイギリスの貴族社会を描いたところが皇后様のお気に召したのでしょうか。
栗原康著 岩波新書
岩波新書創刊80年を記念して(?)出版された問題作。
まだ30ページくらいしか読んでないけど問題作。
本当に岩波新書、こんなの出版していいのっていう問題作。
最後まで読み通せるかという問題作。
平成最後のブログですが、今回もなんの脈絡も教訓(?)もない内容となってしまいました(問題作)。
年末年始の読書の参考になれば幸いです(って、なりっこないですね)。
F生
(なぞなぞの答え: 先生の家(センセんち=1000センチ))