過日、北海道率文学館にて、「氷室冴子の世界 ふくれっつらのヒロインたち」という展覧会が行われていまして、妻が山内直実トークショーに当選したというので付いて行ってきました。
氷室冴子は80年代からコバルト文庫を中心に無双していた小説家で、ラノベという言葉が生まれる前からラノベを書き、メディアミックスという言葉が生まれる前からメディアミックスをしていた偉大な先駆者です。
80年代に10代を過ごした女性はだいたい読んでいたらしく、妻もその例外ではありませんでした。
企画人が準備に10年を費やしたという展示は凝ったもので、コミカライズの掲載雑誌や原画、映画化作品のポスター脚本に加え、本人が寄稿したコラムや、果ては著名作家が氷室冴子作品について語った記事なども展示されていました。
展示の中に、これなんか土田よしこみたいな絵だなあと思ったら、まさに土田よしこが氷室作品について語った記事であったりしました。
またこのひと岩見沢の出身で「恋する女たち」という作品は舞台を岩見沢をモデルにしていて、作中に出てくるお店のマップが展示されていたのですが、その中の本屋が以前ビットスターが入っていた建物でした。先日見たときは家庭教師のトライが入っていましたが。
氷室作品コミカライズでもっとも有名なものは、おそらく「なんて素敵にジャパネスク」だと思うのですが、その作者である山内直実のトークショーも見てきました。
氷室先生との思い出について聞かれて、当時は相手が忙しすぎてほとんど話す機会がなかったとのこと。またコミカライズについては完全おまかせで自由にやらせてもらったということを言っていました。
また、苦労話として、十二単の現物を見に京都まで見学に行ったものの、写真撮影は禁止だったので、その場でクロッキー帳に色んな角度から描き写したとか、あるとき馬の後ろ姿の資料が見つからなくて困ったということを言っていました。インターネットのない時代は大変だったんですね。あと建物は「あさきゆめみし」を見ながら描いたなどと、ぶっちゃけてもいました。
などといろいろ書いてきましたが、私自身は氷室作品を一冊も読んだことがないんですよね。
社員R