2025.07.23
M.clacla

PMFの季節です

PMFとは?

皆さん、PMFをご存じでしょうか?

Product Market Fitのことでしょう?と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
商品やサービスが市場に適切に受け入れてられている状態を指す言葉として知られていますね。

ごめんなさい、今日の話題はこれではありません。

今日の話題は、Pacific Music Festivalについてです。

Pacific Music Festivalとは?

1990年に、20世紀を代表する指揮者・作曲家のレナード・バーンスタイン氏が、ロンドン交響楽団とともに北海道札幌市で創設した国際教育音楽祭のことを指します。

「国際教育音楽祭」とあるように、世界各国から厳しいオーディションで選抜された若手演奏家がアカデミー生として札幌に集まってきます。
さらに、世界の超一流のオーケストラで現役で活躍する音楽家が教授陣となり、みっちりとアカデミー生を指導して演奏レベルを引き上げ、その後、演奏会が開催され、非常にレベルの高い演奏が披露されます。

1990年に初回が開催された後、バーンスタイン氏はわずか3ヶ月後に逝去されましたが、翌1991年に札幌市が中心になって「PMF組織委員会」を発足し、30年以上経った今も開催されています。

開催時期が近づいてくると、札幌市内のあちこちにPMFののぼりが掲げられますね。

2025年のPMF~PMFオーケストラ演奏会

大阪から札幌に戻ってきた去年は予定が合わずに聴きに行けませんでしたが、今年は運よく都合がついたのと、どうしても聴きたい曲が入っていたので、PMFオーケストラ演奏会を聴きに行ってきました。

今年の指揮者は、アメリカ合衆国から来られた、カリーナ・カネラキスさん 。
指揮台での凛としたお姿が本当に美しいです(笑)

前半:シベリウス作曲 ヴァイオリン協奏曲

プログラム前半は、ソリストに五明佳廉さんを迎えて、シベリウス作曲ヴァイオリン協奏曲。
初めて聴く曲でしたが、ソリストとオーケストラが対等に渡り合い、超絶技巧も取り入れられていて、本当に聴きごたえがありました。

オーケストラを「伴奏」として使うのではなく、対等に競わせる。
「協奏曲」というより「競奏曲」と言った方がピンとくるかも知れないな、と思いました。

第2楽章が息の音すら立てたくなくなるほど美しくて、第2楽章の最後はホールの中の2,000人全員が余韻を堪能していました。

素晴らしいソロで前半を堪能した後、休憩時間にはカフェ・バーコーナーでワインを煽り、客席に戻り、プログラム後半へ。

後半:マーラー作曲 交響曲第1番

後半はお目当ての、マーラー作曲 交響曲第1番。
マーラーの曲の中では、長すぎず、わかりやすく親しみやすい曲ではないでしょうか。

前半ではオーケストラはアカデミー生だけでしたが、後半では教授陣も加わりました。
もう、存在感が凄いのなんのって。
テレビで見て憧れてた人たちがステージ上にいるんですから。
興奮しすぎて、鼻血が出てしまうのではないかと本気で心配してしまったほどです(笑)

アカデミー生に教授陣が加わるだけで、要所要所で演奏がいい意味で引き締まり、こんなにも違うものかと驚かされました。

カネラキスさんは東京都交響楽団でもマーラー1番を振っていたそうで、リハーサルの時の映像が少しだけ公開されていますが、PMFの演奏会では、もっとコンパクトに振っていて、鋭さが光る演奏だったと感じました。

来年のPMF

今年はPMFオーケストラ演奏会に1回だけ行きましたが、リハーサルの様子も見ることができるようなので、来年は休暇を頂いて見に行ってみたいですね。
また、普段クラシック音楽に馴染みのない方向けにも、PMFのピクニックコンサートがオススメです。
ビール片手に芝生に寝ころびながら、肩ひじ張らずにリラックスしてレベルの高い音楽に身をゆだねる、そんな贅沢な時間の過ごし方ができます。

今年のピクニックコンサートは、あまり興味がない曲なので見送りましたが、プログラム次第ではピクニックコンサートにも行ってみたいですね。

ただ、ここ数年で北海道も暑さが非常に厳しくなり、猛暑日も増えているので、熱中症対策は必須です。

M.clacla

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