もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
当初は、『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』(題名が長いので以下「もしドラ」)を取り上げようと思っていたのですが、実際に読んでみると頭の中に ”?” マークが・・・。
その内容は、文字通りドラッカーの「マネジメント」をなぞっているのですが、かなり無茶な設定で話が進行していきます。
「野球部にとって顧客とは?」
「高校野球にイノベーションを起こす」等々(お笑いorファンタジーとして読むと面白い?)
ドラッカーを知らない人にとって、ドラッカーを読むきっかけになりそうですが、これで「マネジメント」がわかった、と満足してしまう人が出てくると残念な結果となりそうです。(そんな人はいないでしょうが・・・)
『もし中年の冴えないオヤジが表紙に惹かれて「もしドラ」を読んだら』・・・これはアイドルコミックか!? ← こんな感じです。
※個人的にはこの本より、本物のドラッカーの「マネジメント(エッセンシャル版)」に2100円払うほうがず~っとCPが高いと思います。(あくまでも個人の感想です。本書はきっといい本です。読み手が悪かっただけです、気になる方は書店で立ち読みして、自己責任で購入してみてください。とフォローしてみる)
でもって、『5人の落語家が語る ザ・前座修行』です。
あと20ページほどで読み終わります。
はい、まだ読んでる途中です。(読み終わってから書け!という声も聞こえますが・・・)
落語の世界、特に前座の仕事について焦点をあてたドキュメンタリーですが、
当代きってのベテラン中堅落語家5人※が語る前座修行が本書のメインです。
※柳家小三治、三遊亭円丈、林家正蔵、春風亭昇太、立川志らく
流派も年齢も出自も違う5人の落語家が語る前座時代は、それぞれに違うのですが、インパクトがあります。
一般の会社や学校生活とはまったく異なる世界です。
落語界の序列は、前座 → 二つ目 → 真打ち という順に昇進していくのですが、
この本を読むと、前座と二つ目には、大きな溝が横たわっていることがわかります。
前座は丁稚奉公人です(しもべ?)。
師匠の言うことは「絶対」です。
前座は、ただ耐え抜く、自分を殺す、ひたすら考え抜く、常に体を動かし続ける、頭を必死に働かせる・・・・・・。
(普通の会社では、パワハラで訴えられます)
落語が本当に好きで、なおかつ心の強い主体的な人間しか生き残れない世界です。
落語界以外にも、「修行」を乗り越えなければ一人前になれない世界はたくさんあります。
プロフェッショナルは常に「修行」を乗り越えてきたのです。
それに引きかえ、「自分は?」と省みると・・・ダメダメですorz すでに社内のパワハラに負けそうです・・・。
しかし、この本は(って、まだ読み終えていないけど)、ワタシにいくつになっても、プロとして生きるためには「修行」が必要なのだよと教えてくれました。
まずは厳しい「修行」に耐える心構えを身につけるための「修行」を受け入れるための「修行」から始めようという気持ちを忘れないように、いつも肌身離さず持っている手帳に「修行」と小さくメモしようと思います。
千里の道も、はじめの一歩。(by 少年マガジン)
F生