2013.12.03
Jackal

ラムちゃん

二十歳くらいの頃、正月休みに帰省して実家で夕食を
食べていたときのことです。

両親と顔を合わせるのは久しぶりとはいえ特に話すこともなく、
テレビを見ながら黙々とご飯を食べていると、
うる星やつらのラムちゃんのコスプレをした女性がテレビに
登場しました。
歳は30代半ばくらいだったでしょうか。私の知っている
ラムちゃんと比べて全体的に一回り大きくなっています。

あれ?ラムちゃん?

自分の記憶とのギャップに戸惑って、固まったままテレビを
見つめていると母親が一言。

「ほら、あんたの好きなラムちゃん出てるよ」

えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。
今まで一度もラムちゃんを好きだなんて言ったことないのに。
そもそも、ラムちゃんのことを好きだったことは一度もないのに。
なぜ??どうして???

立て続けの衝撃に開いた口がふさがらず、否定も肯定も出来なかった私。
「あの子がまだ独身なのは心の中にラムちゃんがいるからだ」
と母親に思われているかもしれません。

もうすぐ、また正月がやってくるっちゃ。

YI

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