「クラウド・コンピューティング」という言葉があります。
GoogleのCEOエリック・シュミット氏が2年ほど前にある会議で発言したのが最初だそうです(Wikipediaより)。
「クラウド化する世界」(ニコラス・G・カー著 翔泳社)の中ではエリック・シュミット氏は「雲の中のコンピュータ(コンピュータ・イン・ザ・クラウド)」と言ったとも書かれています。
要は、クラウド・コンピューティングとは「ネットワークこそがコンピュータ」ということを比喩表現しているのです。
その本質はASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)やSaaS(Software as a Service)と変わらず、インターネットを介してデータやソフトウェアの提供を受けたり、サービス自体の提供を受けたりすることを表しており、何年も前から実現しています。
では、なぜ「クラウド・コンピューティング」という言葉を最近よく耳にするのでしょう?
前述した「クラウド化する世界」の中で著者は、コンピュータの発展を電力会社の発展になぞらえて興味深く説明しています。
電力会社が登場する以前には、工場経営者は自前の発電設備を持っていました。工場の生産機械を動かすためにまず電気を作ることが必要だったからです。
それが電力会社の敷く電線からスイッチ一つで電気が供給されるようになると、誰も自分で発電しなくなりました。
インフラの発展は、本業への集中と注力を促したのです。
これがまさに、自前でサーバを管理して、会計ソフトや顧客管理ソフトを使っていた会社が、インターネットとブロードバンドというインフラの発展により、クラウド・コンピューティング(ユーティリティコンピューティング)に置き換えられていく様と同じだ、というのです。
今や、誰もが「雲の中」にあるサーバを意識せずにいろいろなネットワークサービスを利用しています。
Googleやセールスフォースやアマゾンのサービスを我々はごく当たり前に使っています。
でも、そのサーバの設置されているデータセンターの所在地はどこなのでしょう?アメリカ?インド?、はたまた北海道?
セキュリティが確保された快適なサービスであれば、データセンターどこにあってもかまわないのです。
でも、日本にあるとしたなら北海道がいいですね。(いきなり、ちょっと無理矢理ですが)
自然災害(台風や地震)が少ないですし、世界一往復便数の多い飛行機に乗れば東京からは1時間半という好立地条件です。
そして何よりも食べ物が美味しい。一見関係ないようですが、これが結構重要です。
例えば、皆さんの会社が、どこかにデータセンターを借りようと考えて、検討を始めたとします。
安全で交通の便のいいところを探すと、北海道のほかにもあるかもしれません。
でも、もしかすると、事前に調査に行くかもしれません。
そのとき、決め手になるのが、美味しい食べ物です。
新鮮な魚介類や美味しい水で作ったお酒やビールが飲めるところは日本では北海道しかないのです。断言します(かなり強引ですね)。
だから、データセンターは北海道!!
ビットスター会社ブログの2番バッターとして登場しましたが、第1回目なので、かなり気負ってしまいました。
次回以降は、何となくITに関係のありそうな本と北海道の美味しい食べ物屋さんをご紹介したいと思います。(F生)