2010.11.02
前田

廃墟の先にあるもの

先週は九州出張に行ってきました。
出発した時の北海道は雪(今年は早い!)。まずは東京で打ち合わせして、深夜に北九州に入りました。
翌日は大分のお客様へ訪問し、夕方には福岡で打ち合わせをしておりました。

折角の機会ですので、今回の週末は九州に滞在する事になりました。

その中で今回一番楽しみにしていのは、「軍艦島 上陸ツアー」です。
これは、長崎の沖合に浮かんでいるとても小さい島で、正式名称は「端島」といいます。
軍艦島と呼ばれるのはこの島が沖合からみると、軍艦土佐に見えることから呼ばれることになったそうです。

この島は、海底炭鉱の島として栄え、ピーク時には5000人以上が住んでいたと言われています。
それは東京を超える人口密度!だったそうです。
大きさは何度かの埋め立てで、南北に約480メートル、東西に約160メートルという小さな島です。
もちろん島には幼稚園から娯楽まですべてが揃い火葬場と墓場だけが島になかったと言われています。

小さな島ですから、木造平屋建てではなく、当時としては珍しい鉄筋コンクリートのマンション群が
立っていたそうです。
この島、現在は炭鉱の閉山とともに、昭和49年に無人島になっています。
その後、建物群はそのまま風化をしていく事になっていきます。

その後、一部の廃墟マニアが船を仕立てて上陸等をしていたそうですが(ちなみに違法です、、、)
2009年に長崎市の条例改定に伴い、一部の見学通路に限り上陸することができるようになりました。

しかし、港がないので、多少の波や風で上陸できない事が多く、上陸できるのは
年間120日程度という、もの凄いレア度の高い島なのです。

今回は運良く上陸することができました。

何とも言えない空気が一面に漂っています。
スゴイ、、、、

北海道の炭鉱跡地のゴーストタウンとかも行ったことがありますが、
緑がなくひたすらコンクリートジャングルである軍艦島は独自の雰囲気が漂っています。

廃墟マニア、工場マニアは興奮せずにいられないでしょう。といった感じです。

大自然や、生きた街で過ごす時間はあったとしても、35年前から時間が止まった街に
訪れることはそうないはず。とても貴重な体験でした。

今が充実していても時間は必ず過ぎ去り風化する。まさに諸行無常でしょうか。
廃墟から”今”を大事に過ごすことが如何に大事かを勉強させられました。

p.s. その後、博多に戻り、しこたまお酒を呑んだことは秘密です☆(無事、禁酒も解けました!)

前田

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