紙に書かれた日記、現像された写真、レコードに記録された音楽、ビデオテープの映像。
世の中にはいろいろな「データ」があります。
紙、印画紙(まぁこれも紙ですね)、レコード、ビデオテープといった「記録装置」は無数に存在し、それこそ太古の昔の壁画なんて壁に「データ」を記録したものですし、最も身近なところですと自分の脳というものもありますね。
ということで今回はそんな「記録装置」に関するお話ですが、ことコンピューターにおいて「記録装置」といえば「HDD」と呼ばれるものになるでしょう。(SSD?まぁ、今回はそれは置いておきましょうよ)
とかく昨今は様々な「データ」が「デジタルデータ」に変換されるようになりました。
テキストエディタで日記を書く、デジタルカメラで写真を撮る、ポータブル音楽プレイヤーで音楽を聞く、HDDレコーダーに録画された番組を見る。
今まで紙だったり溝つきの円盤だったり磁気テープだったりしたものが、一種類(もしくはせいぜい数種類)の「記録装置」に入れることが可能になったわけです。
しかし、「記録装置」の種類を減らせると何が便利なのでしょうか?
それについては良いところもあれば悪いところも当然あるのでしょうが、一つには「取り回しが単純になった」というのはあるかと思います。
それは「取り回しが簡単になった」とイコールで結べることではありませんが、少なくとも憶えないといけない注意事項の数が減ると、単純なミスの割合もへるはずです。
ですが、例えば「HDD」であっても形あるものですからいつかは壊れます。
というよりも単純な紙などとは違い機器である「HDD」のほうが壊れやすい、というのもまた事実。
そのために「壊れてもいいように」しておく必要があります。
最も単純なものでいえば、定期的に別のHDDにバックアップを取る、というものでしょう。
1日1回バックアップを取るようにすれば、少なくとも今日壊れても昨日のデータまでなら無事ということになります。
もちろんその周期はそれぞれの利用ケースで異なると思いますが、個人で使うような環境の場合はこれで十分だと思います。
ただ、これが業務で使うようなケースだと、それだけだと不十分ということも往々にしてあり得ます。
1日に1回のバックアップでは昨日の分までしか保証されませんし、だからといってこれを5分に一度にしたところでバックアップというものはすぐに終わるものではありません。
そこで出てくるのが「RAID」という概念です。
RAIDにはいくつかの種類がありますが、多くに共通しているのは「壊れにくい」というもの。
RAIDはいくつかのHDDをまとめて、ひとつの「記憶装置グループ」を構成します。「記憶装置グループ」でそれぞれデータを持ち、その整合性などをチェックすることでデータを保護するのです。
|
いろんな意味でやっつけましたが、ダメでした…… |
日記、写真、音楽、映像。
「モノより想い出」といいますが、いろいろなデータにはそれに紐づく想い出があるものです。
そういう意味ではデータが消えてしまうことは想い出が消えてしまうことにも等しいと言えるかもしれません。想い出を消さないためにもデータの管理はしっかりしたいものですね。(tel)