最近、テレビニュースや新聞を見ても、なんだかスッキリしない。
(「スッキリ!!」って番組があるじゃないか、という意見は却下)
事実が伝えられているのか?バイアスはかかっていないのか?情報源は正しいのか?(全部同じ意味だが・・・)
民主主義社会において、言論の自由と報道の自由は憲法のもとに保証されている(公共の福祉やプライバシーとの鬩ぎ合いもあるが)。
とは言え、権力は情報を集約し、機密情報の独占を図ろうとするので、それを牽制するのがマスコミだったりするわけで・・・・・・。
って、けっして難しい政治的な話をしようとしているわけではありません。
でも、なんか最近もやもやするのです。(「モヤモヤさまぁ~ず」の見過ぎか?)
たぶん『全貌ウィキリークス』(早川書房刊)を読んだからでしょう。
この本は、イラク民間人狙撃映像やイラク戦争日誌、アメリカ外交機密電文等を、ゲリラ的にインターネット上で公開した「ウィキリークス」とその代表者ジュリアン・アサンジを取材したノンフィクションです。
ジュリアン・アサンジは、Facebookのマーク・ザッカーバーグ同様、若い頃から凄腕のハッカーとして実績を積みかさね、家庭環境の影響なのかアナーキスト的視点で世界に対峙し、まるで全知全能の神であるかのように、あらゆる真実(?)を手に入れて公開しようとします。
米軍によるイラク民間人狙撃映像「コラテラル・マーダー」は世界的な注目を浴び、大いに快哉を得ると共にアメリカからマークされるようになり、アメリカ外交機密電文の公開後はアメリカ国家の敵とされて、半ば逃亡生活を送りながら、ウィキリークスを運営しています。
果たして彼は、言論の自由と報道の自由を守る為の正義の使者なのか、それともアメリカを始めとする先進国が言うように、情報を手段とした国際テロリストなのか?
本書では、ウィキリークスの功罪と同時にアサンジの私生活も描いています。
食事も睡眠も余り取らずにネットブックで仕事をし続け、目立ちたがりで、女性関係は奔放で(そのため強姦罪で逮捕される。その後保釈)、仲間と信頼関係を築くこともなく、場当たり的で、知能指数は高いが社会に適応出来ない。
そんなアサンジの運営するウィキリークスのシステムは意外と脆弱で、高負荷に耐えられなかったりするし、アメリカの敵となってからは、アマゾンのEC2から閉め出されたり、Googleの検索結果から消されたり、DNSサーバーが利用できなくて、ドメインの代わりにIPアドレス直打ちしなければ接続出来なくなったり。。。
このウィキリークスに対する包囲網は、情報公開の自由に対する弾圧なのでしょうか、情報テロに対する防衛なのでしょうか?
今、インターネット上での自由奔放な情報発信はカオスの縁に立っているといえましょう。
それは我々の身近なところにある現在進行形の情報の混沌とけっして無縁ではないのです。
(って、なんか訳の分からないことを書いてしまったな・・・・・・もっと、面白いこと書こうと思ったんだけど、素面じゃ書けない。。。)
余談ですが、日本にも2006年4月に施行された「公益通報者保護法」(ある組織のヤバイ情報を勇気を持ってリークした人を保護しますよ、って法律)がありますが、運用状況はどうなのでしょう?
過去に、某電力会社が隠していた原発トラブルを、某省某保安院に内部告発した人の名前を某電力会社にチクッた歴史があるので、なかなか信用はできないですね。。。(おっと、あまり書くと、無防備に深夜酔っぱらって歩けなくなる・・・)
ちなみにウィキリークスとウィキペディアは無関係です。どちらかというと敵対関係らしいです。ウィキペディアの創業者がwikilesks.netのドメインを先に押さえて邪魔したりしてるし。
というわけで、ウィキリークスだけにオチはありません。
F生