2014.02.18
K.U.

OSI基本参照モデル

今の世の中、ネットワークにつながっていないPCやスマートフォンに価値などあるでしょうか?
いえありません。

というわけで、皆さんがお持ちの端末には漏れなく通信の機能が備わっており、通信を応用したサービスを使って色々なことができるようになっています。Youtubeで動画を視聴したり、Amazonで買い物をしたり、LINEで友だちと話したり等々。

ひと言で通信、と言ってしまうとそれで終わりなのですが、実際には色々と複雑なことをしています。その色々を役割毎に7つの階層構造に分割して表したものが「OSI基本参照モデル」です。

OSIというのはOpen System Interconnectionの略で、直訳すると開放系相互接続……とでもなるのでしょうか、何となく意味がわかるようなわからないような気がします。ようは異なる2つの機器同士が通信をする際の「この段階ではこういうことをやる」というやり取りを図示したものなわけです。

具体的にどういう段階に分けられているかというと、下記のようになっています。

– 一番下の層(レイヤ)が物理層
– その上の二番目がデータリンク層
– 三番目がネットワーク層
– 四番目がトランスポート層
– 五番目がセッション層
– 六番目がプレゼンテーション層
– 一番最後の七層目がアプリケーション層

という風に全部で7層あります。
では一番下の物理層から、簡単に各レイヤの説明を書いていきたいと思います。

1. 物理層
物理層はその名の通り物理的な接続を担う層です。
「通信が上手くいかない」という時、真っ先に確かめるのもこのレイヤです。ケーブルがつながっていかった、またはケーブルの線が断線していた、ということも充分にあり得ます。あるいは別の機器につなげてしまっていた、とか……。
この物理層はOSI基本参照モデルの一番下のレイヤなので「L1」とも呼ばれます。


※こんな風に名乗ったりはしません。

2. データリンク層
データリンク層は直接接続されている別の機器とのデータのやり取りを担う層です。
有線LANならスイッチへ、無線LANなら無線LANルータへ、携帯電話の回線なら一番近い基地局へ、と電気や電波の信号を送ります。
郵便を使って例えるなら、近場の郵便ポストへ行って手紙を投函する、郵便ポストから郵便局の人が手紙を回収して近場の郵便局まで持っていく、という部分に対応します。
データリンク層は2番目のレイヤなので「L2」とも呼ばれます。

3. ネットワーク層
ネットワーク層はネットワークの向こう側の機器までデータを届ける役目を担う層です。
先ほどと同じく郵便を使って例えるなら、郵便番号が「120-0015」だったら東京の足立区まで届けるんだな、と判断して郵便物を足立区まで運んでいく、という部分に対応します。
ここまでくればおわかりかと思いますが、ネットワーク層は「L3」と呼ばれます。

4. トランスポート層
トランスポート層は個々の通信の制御を担当する層です。
具体的には送信されてきたデータに誤りがあった場合のエラー訂正や、ロスしたデータの再送制御などの取り決めを行います。
トランスポート層は「L4」と呼ばれます。

5. セッション層
セッション層はセッション(一連の通信の開始から終了まで)の制御を担う層です。
電話で例えると電話をかけて、相手と会話をして、電話を切るまでが1つのセッションになります。
セッション層は「L5」と呼ばれます。

6. プレゼンテーション層
プレゼンテーション層はデータの表現方法を規定する層です。
上のアプリケーション層と下の層とのデータの形式を相互に変換する処理等をこの層では行います。
プレゼンテーション層は「L6」と呼ばれます。

7. アプリケーション層
アプリケーション層はアプリケーションからの通信要求に応えて具体的な通信サービスを提供する役割を持つ層です。
Webページを閲覧する際に用いられるHTTPやファイル転送に用いるFTPなどはこのアプリケーション層に相当するプロトコルになります。各種のWebAPIなんかもこの層に相当します。
アプリケーション層は「L7」と呼ばれます。

デスノートのネタをやりたかっただけなので後からどんどん説明が適当になっている気もしますが、各層はおおよそ上記のような役割を持っており、上の層からの要求に応えて、下の層へ要求を出す……という風にして通信機能全体を形作っています。

そんな感じでOSI基本参照モデルについてでした。

K.U.

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