読書の秋です。
ですから、今回も800文字以内で読書感想文を書かせていただきます。
最近読んだ本はというと、「蜩ノ記」(葉室麟著)、「永遠の0」(百田尚樹著)。
どちらの主人公も常に死を意識する生活を送っていまして、ある意味「人生の秋」の物語と言えましょう(こじつけです)。
ま、どちらも読後しみじみとするお話でした。
そして、どちらも映画の原作で、どちらも岡田准一が出演してます(という、どうでもいい情報で文字数を稼ぐ)。
で、実際にご紹介したい本が「戦略的思考の技術」(梶井厚志著 中公新書)です。
初版が2002年9月ですから、けっして新しい本ではありません。
でもこの本の帯(腰巻)の「もっと早く知りたかった どうやって相手の行動を先読みし、自分の行動を決定するか。極意がここにある」という文字を読めば、買わずにはいられないわけです(すでに出版社の戦略に嵌ってます)。
内容は、というと、いわゆる「ゲーム理論」の肩の凝らない入門書です。
ゲーム理論の初歩的な解説とキーワードを具体的な例を交えて紹介してくれている本なので、面白くて読みやすい。
この本に出てくるキーワードは、インセンティブ、コミットメント、ホールドアップ、ロック・イン、シグナリング、スクリーニング、モラル・ハザード、オークションなど。
「コミットメント」の章では、コミットを「自分が将来にとる行動を表明し、それを確実に実行することを約束すること」と定義し、本来であれば自分の将来の行動を表明することは、敵(?)に手のうちを明かすから戦略的には不利なはずだけど、実はこれが有利になる場合があることを説明している。
例えば、レストランの予約は、自分が予約時間にレストランを訪れることをコミットすることで、満席になったときのリスクを回避する行為だし、結婚式は、これからの結婚生活を一生幸福でおくろうと、当事者がコミットしあう儀式だ、と。
そして、よかれと考えてしたコミットメントが、後になってみると仇になることを「ホールドアップ」といいます。
例えば、住居の選択、学校の選択、生涯の伴侶の選択など。。
本書について総括すると、著者は結婚生活に後悔している、です(ウソです)。
正直な感想は、ゲーム理論のさわりがよくわかっていい本だな(以上、小学生風味の感想でした)。
読んでためになる本やもう一度読み直したい本は、箱に詰めずに再読用の本棚に並べています。
この本も時々拾い読みしたいので、再読用の本棚に、と。
あれ!?すでに同じ「戦略的思考の技術」が鎮座しています。
どうやら、すでに読んでいた本のようです。。。出版社の戦略に嵌ったのか、ただの老化現象なのか?
あ、これは昨日「敬老の日」だったという「シグナリング」ではないです。。。
F生