スカッと自分の手番を忘れていたのでネタがありません。今年見た映画の話をしてお茶を濁そうと思います。
■キャプテンアメリカ ウィンター・ソルジャー
ハリウッド映画というのは一通りのアクションシーンには、存分にSFXをつぎ込んで豪華に仕上げるのに、人間同士の対決では昔ながらというか、「まあ、こんなかんじね」くらいのイマイチ感が常だったのですが、この映画では香港アクション映画ばりの殺陣が取り込まれているのが画期的でした。
日本語吹き替えはアベンジャーズそのまま。巷では悪評多かった吹き替え陣でしたが、個人的に米倉スカヨハも竹中サミュエルも合っていたと思います。なによりも主人公の声がいい。正義感に厚い古きよきヒーローを見事に演じています。
■新しき世界
韓国の新人監督による俺インファナルアフェアと言った内容。オリジナルが潜入捜査官の上司役に八仙飯店之人肉饅頭でキングオブ鬼畜俳優の名を欲しいままにしたアンソニー・ウォンを配役したのにならってか、こちらの潜入捜査官上司は韓国最強の殺人鬼俳優チェ・ミンシクを配しています。
インファナルアフェア、ゴッドファーザーなどノワール映画のいいとこ取りをしたような内容で目新しさはないものの、とかく登場人物が魅力的。特にファン・ジョンミン演ずるチョンチョン兄貴が素晴らしい。このチョンチョン兄貴、表向きは弟分からめんどくさいやつ扱いされているんですが、実は信望厚く、喧嘩もめちゃくちゃ強いという理想の兄貴です。ウザカワ愛され系という新しい兄貴像を創出したこの映画は高く評価されるべきだと思います。
■ゴジラ
でかい!
ひたすら巨大感を出すことに終始した感のある映画でした。なのでよく聞いた批判の脚本がどうの言っても仕方ないのかなとも思います。こういう映画は人の感想を聞くのが楽しいわけで、「特撮は存分に資金を投下して海もリアルに仕上げてるんだけど、最後ゴジラが帰っていく海は東宝大プール感があった」というのを聞いてなるほどと思いました。
内容としては、最近越してきた新婚夫婦がイチャイチャうるさくして近所が迷惑がっていたところ、武闘派ヤクザがやってきて新婚夫婦を抹殺、近隣住民拍手喝采みたいなかんじでした。
■ルーシー
ベッソンが久々に厨二映画を撮るということで一部で期待の上がっていた映画です。主人公スカヨハが血中にヤバイ薬物が流れこんで超人になるという内容ですが、ところどころで厨二描写が光ります。閉まったドアに銃弾を5発撃ちこんでドアを開けたら5人が死んでいるとか、中学生の妄想そのまんまを映画にしちゃうのがベッソンの偉大なところであります。
悪役に韓国の誇る鬼畜俳優チェ・ミンシクがキャスティングされているのも見ものでした。これを機に、アジア人で悪役ならあいつ呼んどけ枠にミンシクが入れるよう祈っております。
■渇き
元刑事の役所広司が離婚して親権を取られた娘の失踪を追うが、実は娘は化け物でしたという内容の映画。しびれるようなバイオレンスとめまいのするような映像の連続で、特に役所広司の底辺を突き破る最強のクズっぷりが素晴らしい。なんというかダイワハウスのCMのノリのまま鬼畜になったみたいなかんじでしょうか。とてもシャル・ウィ・ダンスで自分の感情を表すのが下手な主人公を演じた俳優と同一人物とは思えない。どっかで役所広司が殺人鬼をやる映画を作ってほしいものです。個人的に今年のベスト1でした。オープニングがマカロニ風味の切り絵アニメなのもツボ。
■ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー
ここ最近ほとんど外れのないマーベルスタジオの新作です。子供からお年寄りまでだれでも楽しめる普遍性のある娯楽作としてスターウォーズ以来との評価もうなずける内容で、率直に言って「すごくおもしろかった」という小学生並みの感想しか出てきません。
主人公が母の形見で、お気に入りの曲が入ったカセットテープを持ち歩いているのですが、劇中にその曲が流れることでも話題になっています。日本で言うならフィンガー5の恋のダイヤル6700が流れるようなのを想像してもらえればいいかと。
そもそも、自分のお気に入りの曲を録音したカセットテープというの自体がおじさんおばさんにはツボですよね…
ぁぁ、改めて見ると人が死ぬアクション映画ばっかりですね。次はジャージー・ボーイズを見に行く予定です。
(記:社員R)