暑いですね(半ギレ)
こんにちは、Y.Sです。
猛暑が続くこの頃ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
僕は出不精なので、暑い日が続くこの季節はなるべく日射に晒されないよう家で過ごしています。
だからといって家でゴロゴロしていても、外よりマシだとはいえクーラーもない部屋で寝ているのは苦痛なので、何かしらをしながら気を紛らわすのですが、この季節はきまってビールを飲みながら本を読みます。
この間、ブックオフで見つけました。
芥川龍之介です。
誰もが必ずどこかで彼の作品に触れる機会があった事かと思います。
教科書にもありましたよね、羅生門とか。
特段好きなわけではないのですが、表紙がキュートだったので購入しました。
収録されているのは表題にある「蜘蛛の糸」や「杜子春」などの、芥川作品の中でも児童向けに書かれたものたちです。
前に読んだのはいつだろうかと懐かしみながら読んでいました。
しかし読み進めて行くうちに、ビールで酔っていたからなのか、蒸し暑い夏の夜の所為なのかはわかりませんが、ぽつんと、ある疑問がわきました。
Q,「作者(芥川)がこの物語を通じて伝えたいことはなんでしょうか?」
よくテストでこういった設問がありますよね。
子供のころからおかしな事を聞くなあとは思っていましたが、例えば「蜘蛛の糸」なら、
A,「自分だけが地獄から助かろうというカンダタ(主人公)の振舞いは、結果的にわが身を滅ぼす浅ましい行為です。そのような行いはしてはいけません」
というのが、正解になるのでしょうか。
しかし、芥川がそのような事を伝える為に書いたという確証はどこにもありません。
もし誰かに、そのような事を伝えたくて書いたんだよ、と言っていたとして、それが彼の本心だと誰が証明するのでしょうか。
もしかすると、人間の哀れさをただ可笑しく描いただけかもしれません。
実際、「カンダタが糸を伝って登って来る人々を振るい落そうとさえしなければ、糸は切れなかった」とは書かれてませんし(あらためて読んで気付いたのですが)。
まあ何がいいたのかと言うと、そうやって勝手に正解を決める国語のテストってなんかむかつくなあってことです。
受け取り方は様々で、そこから多様性のある感性が生まれていくんじゃないかなあってことです。
もちろん、こんな事考えたって特になんの得もありません。
やっぱり酔いと暑さの所為ですね。
こんな事を毎日あーでもないこーでもないと考えて、秋が来るのをじっと待ちます。
※参考(青空文庫/蜘蛛の糸)
Y.S