2016.11.04
Jackal

小さな生態系

最近、昼によくヨーグルトを食べているのは失われてゆく、我々の内なる細菌
という本を読んだ影響です。

この本はマイクロバイオームの第一人者、ニューヨーク大学の
マーティン・J・ブレイザー教授によって書かれました。

マイクロバイオームとは人と共生する細菌の集まり(細菌叢)のことです。
人体にはヒトの細胞の3倍以上に相当する100兆個のもの細菌が、口の中や腸、
皮膚の上といったところに群れを作って存在しています。これら細菌は食物の
消化を助けるといった役割だけでなく、人の免疫系や病気への抵抗性に重要な
役割を果たしているということが分かってきています。

筆者は、様々な研究結果を元に、抗生物質の投与でマイクロバイオームの
多様性が失われることが肥満やアレルギーといった現代病の増加につながっている
のではないかと推測しています。
(皆さんは家畜を太らせるために抗生物質が投与されているということを
ご存じだったでしょうか?)

細菌がヒトの体の中で生態系を作り、バランスをとりながら健康を維持していると
考えると不思議な気持ちになります。

とても面白い本なので興味のある人は読んでみてください。

YI

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