2019.07.29
石の字

びっくりマークの後にスペース入れるおじさん「びっくりマークの後にスペース入れるのじゃ」

校正させていただきます

はじめまして。紙媒体の編集者だった石の字です。唐突ですがそんな私がいつもモヤモヤっとする、Web上で見かける「それはちょっと違うのでは?」という日本語文章についてまとめてみたいと思います。

1.「Web」を「WEB」と表記する

World Wide Webの先頭二単語を省略してWebなので、WEBは違うんじゃないかなぁと思います。たとえばCEOやSEOなどはそれぞれChief Exective Officer、Search Engine Optimizationの略ですから、各単語頭文字のアルファベットを並べてCEO、SEOで良いのですよね。一方、ところでWEBってなんの略? となってしまいます。

2.感嘆符や疑問符のあとにスペースを入れない

上の文章でも出現してますが、びっくりマーク(感嘆符)やはてなマーク(疑問符)のあとはスペースを入れるのが日本語組版における事実上のきまりになっているようです。

正:お昼だ! ところで今日はそば? それともうどん?
誤:お昼だ!ところで今日はそば?それともうどん?

感嘆符や疑問符は句点と同じ分類となり、「文章の区切り」に用いられます。それを明確に示す意味でスペースあけ(元々は原稿用紙ひとマスあけ)が本来の日本語表記となっていると、私も先輩編集者から教わりました。ちなみに他社さんのブログでも以前この話が出ていましたが、出版社では、びっくりマークの後にスペースを入れないと人格否定をされる勢いで指導されるのは本当です。

3.「・」(ナカグロ)を箇条書きの先頭に使う

箇条書きの先頭には「ビュレット」というナカグロより大きい黒ドットを用いるのが本来の用法のようなのですが、これは今回裏取りをしていて正解にたどり着けませんでした。いいのかな、冒頭ナカグロ……。

私はかたくなに「〇」もしくは「●」を箇条書きの頭に使っています。未遂事項は「〇」、済事項は「●」とすると、ToDo管理もできちゃいます。

4.「…」(三点リーダー)を正しく使っていない

三点リーダーは、二つ続けて使うのが正しい用法のようです。また、ナカグロを三つ続ける「・・・」や、中には読点を三つ並べる「。。。」を三点リーダー代わりに用いる強者もいらっしゃるので、モヤり度が高い項目となっています。ちなみに「――」(ダッシュ)も二つ連続で使うのが組版ルールとなっているようです。

5.日本語文章中に「()」(半角カッコ)を使う

文字を特大にして見比べていただくとわかりやすいのですが、()()半角カッコは少し下にずれています。これは(たぶん)アルファベットに合わせて上下の位置を調整しているからなので、日本語文中に用いるとカッコだけ下に抜けた状態になりモヤッとなります。

次回、「見出しは本文より大事やでおじさん『見出しは本文より大事やで』。」につづく

いかがでしょうか。モヤり案件、もう一つくらいあったはずなのですが、失念してしまいました……。こういうのは人から指摘されると結構不愉快なものかもしれないので、使っている人がいてもなかなか指摘できなかったりします。重箱の隅を突っつくこまけぇやつだと思われるのも不本意ですし。ただ、日本語組版、印刷関係のかたがたはおそらく指摘しなくてもチェックはしているので、その方面に「お、この人できるな!」と思わせるには、こういったルール的なことを知っておいて損は無いかもしれません。

石の字

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