パラサイトがアカデミー作品賞を取りました。本命から外れた受賞でオスカーらしいといえばらしい受賞でした。言わずもがなの快挙であり、またシュリの頃からハリウッドを目標に切磋琢磨してきた韓国映画界にとって、一つの到達点だったと言えます。
配給会社のビターズ・エンドは、国内大手配給が敬遠する映画を長年配給し続けてきた気骨ある会社で、ポン・ジュノ監督の作品としては母なる証明、スノーピアサーを配給しています。実は弊社でも一度映画公式サイトのサーバーのお仕事をお受けしたことがあります。
今回の受賞にはおめでとうを!
今回の受賞で、日本国内の韓国映画ファンはそれ見たことか韓国映画は面白いんだぞと大いに吹き上がるとともに、これを機に韓国映画の配給機会が増えることを切に願っています。や、ホントにめちゃくちゃ面白いのが単館上映とかDVDスルーとかばっかりですので。
そんなわけで、全国的に在宅要請の折りですから、アマゾンプライムで見られる韓国映画を紹介してお茶を濁そうと思います。
ベテラン
ファン・ジョンミン演じる熱血刑事が、財閥特権に守れられた外道ドラ息子を撃つ!
平松伸二が販促用ポスターを描き下ろしていて、いやこれはいくらなんでも盛り過ぎでは?と思いながら映画を見たら、だいたい合ってました。紅一点なのにゴリラ女のミスボンもばっちり。
https://eiga.com/news/20151207/13/
冒頭、昔の刑事ドラマみたいなコメディノリもあり、楽しんで見られる映画です。韓国映画に珍しく最後がハッピーエンドなのもいいですね
悪魔を見た
イ・ビョンホンが最愛の妻と甘ったるく電話で話す冒頭から10分後、妻、バラバラ死体に。
とかく、韓国が誇る殺人鬼俳優チェ・ミンシクが素晴らしく、「助けてお腹の中に子供がいるの」と命乞いするイ・ビョンホン妻に、心外な顔で「なんで?」というシーンなどサイコパスっぷりが見事です。
殺人鬼、チェ・ミンシクが深夜田舎道でタクシーを拾ったらたまたま殺人鬼が乗り合わせていて社内で殺し合いが始まる、山奥の見知らぬ別荘にたどり着いたらかつての殺人鬼仲間が占拠していて住人をぶち殺して遊んでる、などこれ頭おかしいんじゃねえかという脚本と、キラーマシーン、イ・ビョンホンとシリアルキラー、チェ・ミンシクのガチ対決で異様なテンションのまま最後まで引っ張る快作です。
殺人の告白
藤原竜也主演で日本でもリメイクされてますね。
サイコスリラーみたいなのを想像して見始めたら、アジア映画トップクラスのカーチェイスが展開して度肝を抜かれました。
スタント出身のチョン・ビョンギル監督のアクション志向は次作、悪女で結実します。
また、どんでん返しの脚本も見事で、この時期くらいから韓国映画はプロットで見せるようになってきたように思えます。
インサイダーズ 内部者たち
イ・ビョンホンがひどい目に合う
イ・ビョンホンが意味もなく脱ぐ
というイ・ビョンホン映画傑作チェックを2つともクリアした時点で成功を約束された映画ですが、とにかくこれも脚本がいいです。
哭声/コクソン
とにかく國村隼、國村隼が無言でいるだけでひたすら不穏な映画です。
これは前にブログに書いたので、それを以下に
しみじみ説明の難しい映画で、ホラーで済ますには雑すぎる気がするし、なんかよくわかんない映画です。
全編通しての異様な緊迫感と、國村隼の存在感、また韓国映画界のトムクル、ファン・ジョンミンも祈祷師役で怪演を披露してますが、國村隼がすごすぎてあまり話題になっていないというなんかすごい話です。
社員R