そろそろ雪もちらつく季節となりました。
世間では引き続き、アクセルを踏み込みつつサイドブレーキを引いたり、赤信号なのに突っ込んでみたり、
あおり運転しながら自粛を呼びかけたりしていますね(これじゃあなんだかわからないですね。不器用ですから)。
こんな時こそ、引きこもって読書にふけるのが一番なんでしょうね。
とは言え、巷に溢れかえる書籍の中から、読むべき本を見つけるのも一苦労です。
ブックガイドの類いに目を通すと、どれもこれも読みたくなって、書店に駆け込んだり、Amazonでワンクリック
しまくることになってしまいます。
そんなときに見つけたのがこの本です。(ようやく本題にたどり着いた。。。)
「「読まなくてもいい本」の読書案内」
(橘玲著 ちくま文庫)
本書のはじめに著者である橘玲氏は「この本は、高校生や大学生、若いビジネスパーソンのための「読まなくてもいい本」の
読書案内だ。」と爽やかに宣言しています。
私は、高校生でも大学生でもビジネスパーソンでもないけど、「読まなくてもいい本」がわかるのは大変ありがたいです。
そんなわけで読んでみました。
本書の内容は、5つの聞き覚えのある分野(「複雑系」「進化論」「ゲーム理論」「脳科学」「功利主義」)を章立てして、
各分野の歴史と争点そして最新の状況をコンパクトにまとめ、これらを深く知るためのブックガイドも提示しています
(結局、読むべき本が紹介されてる・・・)。
で、これらの分野の知識が一切ない私の頭にもスッキリとインプットされた(ような気がしました)。
でも、この本の題名に騙されたみたいで悔しいので、最近、私が読んだ本でホントは「読まなくてもいい本」じゃないの、って
個人的に思った本を紹介してみます。(「本」が多いな!)
「アメリカ大統領選」
(久保文明・金成隆一著 岩波新書)
アメリカ大統領選の歴史としくみ、2016年の大統領選と今年の大統領選のリポートをわかりやすくまとめた本。
アメリカ好きの万人にお薦め。
でも、今年の選挙は終わったので、4年後まで「読まなくてもいい本」に認定。
「三島由紀夫 石原慎太郎 全対話」
(中公文庫)
今年11月25日は三島由紀夫の50回目の命日でした。
最近の若者は三島が50年前に自決(切腹)したことは知らないようです。
石原慎太郎が芥川賞を受賞した文学者だということも知らないようです。
この2人が10年の間に9回行った対談をまとめたのがこの本です(初回は三島31歳、石原24歳!若い・・・)。
昭和45年の新聞紙上での公開論争も収録されてます。
私は個人的に三島ファンですが、この本のあとがきで石原慎太郎が「豊饒の海 四部作」は退屈だと言ったので、
「読まなくてもいい本」に認定。
「村上T」
(村上春樹著 マガジンハウス)
さすがは村上春樹です(!?)。
雑誌「POPEYE」に連載されていたTシャツのコラムが単行本になりました。
内容は村上春樹が持っているちょっと変わったTシャツの写真とそれにまつわるエッセイです。(ハルキストには堪りません)
でも、ついTシャツの写真に目がいくので、見る本として「読まなくてもいい本」に認定。
「数学者たちの楽園」
(サイモン・シン著 新潮社)
この本は「フェルマーの最終定理」、「暗号解読」、「宇宙創成」などを書いたサイモン・シンの最新作です(ホントかな?)。
私はこれまでの科学的事象をわかりやすく解説してくれる彼の著作のファンでしたので、この本も期待して購入しました。
ところが、内容はアメリカのアニメ「ザ・シンプソンズ」のお話でした。
アメリカのFOXで長年放映されている大人向け(?)ギャグアニメ(?)「ザ・シンプソンズ」はハーバード大学等の超難関大学出身の
「数学博士」たちが作ったアニメだというノンフィクションでした。
抜群に面白かったけど、「ザ・シンプソンズ」は日本では知名度が今いちなので「読まなくてもいい本」に認定。
以上、「読まなくてもいい本」のごく一部を紹介しました。
もちろん、ほかにもまだまだ「読まなくてもいい本」があります。
それらすべてをご紹介したいのですが、紙面に限りがあるので、きょうはこの辺で許してやろうかなとw
それにしても、「読まなくてもいい本」を探すために「手当たり次第に本を読む」というパラドクス。。。
F生