毎年8/14に「日本のいちばん長い日(1967)」を一緒に見る会というのがありまして、今年も内輪で鑑賞しました。
岡本喜八監督のこの映画は、日本がポツダム宣言を受諾し8/15の玉音放送に至るまでの一日を描いた作品です。三船敏郎、笠智衆、志村喬などのスターキャストに加え、前半は終戦までの手続きのグダグダっぷりを描き、後半は青年将校によりクーデター未遂、宮城事件にスポットを当てます。
ポツダム宣言を受諾することが決まり、終戦の詔書の作成が始まるのですが、これがいつまで立っても終わらない。最初6時には終わると言われ、連合国への打電をするため待機していた外務省電信員が、やっぱり7時、7時半とズルズル待たされ、電話口でいつまで掛かるんですか!と絶叫する様が実に気の毒です(結局終わったのは11時)。また、この会議が無言で時間を空費したり、出席者が途中外出したりしていて、いかにもダラダラな日本の会議だなあという印象です。
後半は黒沢年雄演ずる畑中少佐が、常にテンパった状態で暴走する様子がこれでもかと映し出されます。この畑中少佐の顔芸がこの映画の魅力の大半を締めていると言っても過言ではありません。
また他方では横浜で天本英世演じる佐々木警備隊長が、民間人を引き連れて首相官邸を襲撃、不在だったからとりあえず焼き討ちとか雑に暴れまくります。
前半はひたすら会議、後半はクーデターの大混乱、2時間37分と長尺の映画ながら、全く息をつかせぬまま見られる良い映画です。また来年も見ようと思います。
(記:社員R)