将来に備え貯蓄しておきたいため、昨年から競馬を始めました。
画像は2023年天皇賞(秋)にて購入した、武豊騎手騎乗予定のドウデュース絡みの馬券です。
過去の名馬と同じ名を冠する美少女を走らせるゲームから競馬に入りましたが、予想の仕方がサッパリわからず、今はまだ将来に向けて投資をしている状況です。
そこで、予想のためにまずは血統を学ぶことにしました。
しかし、血統を学ぶということはサラブレッドの歴史を学ぶということであり、非常に長い道のりです。いわゆるノーザンダンサー系、ミスタープロスペクター系、ナスルーラ系、ヘイルトゥリーズン系というメジャーな系統でも膨大な学習量を必要とし、更にマイナーな系統まで含めるともう覚えきれません。牝系とかファミリーナンバーは当分覚えることは無いでしょう。
今回はせっかくなので、覚えたことというよりは、それを基にして競馬に関するちょっとした展望を書くこととします。
ここからは私の主観に基づく内容が多分にあるかと思いますが、競馬に詳しい方は生温かい目で見守ってくださると幸いです。
なお、私の回収率は非公開とします。
競走馬の血統を語る際、多くの場合は日本型、米国型、欧州型に大別されます。
これは、各地域で競馬(場)に特色があり、それに適合した血統が繁栄しているからです。
日本型…サンデーサイレンス系そのもの。整備された芝で特に直線でスピードを発揮することが得意。
米国型…ダートが主流で、後ろにつけると土(日本の場合は砂)がかかる都合上先手を取ろうとするため、スタートからダッシュをつけスピードを持続することが得意。適性距離は全体的に短めで、日本ではダートの他、良馬場やクッション値の高い馬場など、ハイペースになりやすい芝も得意とする。
欧州型…日本のように整備されたコースではなく、元々の地形を利用した馬場であり、起伏が多い(日本では中山競馬場が高低差5.3mで最高だが、イギリスのダービーが開催されるエプソムダウンズ競馬場は約40mとなる)。そのため、スタミナが要求される競馬や、力のいる馬場が得意。日本では重馬場などを得意とする。
こんな感じです。
上記を踏まえ、2つのトピックについて記述していきます。
なお、競走馬の名前がカタカナだったり英語だったりしますが、一応netkeibaと表記を合わせているつもりです。
朝日杯FS、シンザン記念とPalace Malice産駒が勝ちました。少ない産駒数から素晴らしい活躍を見せていますが、血統的にはどのように作用しているのでしょうか?
父のCurlinはアメリカで活躍した馬であり、その父のSmart Strikeもアメリカで種牡馬として活躍しました。Curlinの母の父のDeputy Ministerは日本のダート最強馬の一頭に数えられるクロフネで、ガチガチに米国血統ですね。
しかし母方の方に注目すると、母父父父がNureyevとなります。
Nureyevはヨーロッパで多くの子孫を残しており、一般的に欧州型に分類されます。子孫のTheatrical、Royal AnthemもヨーロッパのG1を勝っているようですね。
更にPalace Maliceの母母父父はRobertoというこれまたヨーロッパの馬で、日本では子孫にライスシャワー、ナリタブライアン、マヤノトップガンと長距離を得意とする馬が活躍しました。
このように、一見するとアメリカらしい血統かと思いますが、その実態はヨーロッパの要素も多分に含んでいるのではないかと予想できます。
では実際に、朝日杯FS、シンザン記念がどのような血統傾向であったかを見ていきましょう。
それぞれジャンタルマンタル、ノーブルロジャーとPalace Malice産駒が1着である他に、キズナ産駒が上位に入着しています。
朝日杯FSでは3着タガノエルピーダと4着ジューンテイク、シンザン記念では4着ラーンザロープスです。
ジューンテイクとラーンザロープスは人気薄での好走となりました。
キズナは父が言わずと知れたディープインパクト、母父が米国血統の主流の1つであるStorm Catです。
しかし、現役時代にはフランスのG2ニエル賞を1着、凱旋門賞も4着と好走しています。
また、産駒はディープボンドや昨年の菊花賞のように長距離で活躍したり、少し馬場が重いかな?というときにも走ってくれます。
この点から、キズナ自体はヨーロピアンな特徴を持っているのでは?と思っています。
実際、冬の馬場は芝が成長しにくく、良馬場発表でも重くなりがちと言われることがあります。
以上から、Palace Malice産駒は多少重い馬場でも戦える、米国と欧州のミックス血統ではないか?と睨んでいます。
ちなみに、これを見ると「Palace Malice産駒とキズナ産駒は同時に好走しやすい」とも取れますが、距離適性はPalace Maliceの方が短くなると考えています。
なお、今後のクラシック戦線での活躍についてですが、皐月賞はPalace Malice産駒も向いているかな?と思います。米国と欧州が半々みたいな血統が好走するイメージがあります。
ただ、ジャンタルマンタルは母方の血が米国に寄っているので、そこはどうだろう?というところですね。当日が高速馬場ならチャンスはあるかなと思います。
ノーブルロジャーは母方も米国と欧州のミックスで、血統だけだとこちらの方が皐月賞っぽい気がします。
ダービーに関しては、距離適性が短そうなので合わないと思います。マイル路線に向かうんじゃないかな?
競馬の祭典である日本ダービーには、上位に来やすい定番の血統構成があります。
父:ディープインパクト、ハーツクライをはじめとした欧州要素の強いサンデーサイレンス系
母:米国型(特に短距離向き)
です。
高速馬場に向いていて東京競馬場の長い直線でスピードを発揮する、という血統構成ですね。
直近で言うと優勝馬であるコントレイル、シャフリヤール、ドウデュースや、昨年6番人気ながら3着に好走したハーツコンチェルトが該当します。
しかし、ディープインパクトは昨年の3歳世代、ハーツクライは今年の3歳世代がラストクロップです。
今後のダービー血統はどうなる!?
ということで、今年のダービー有力馬をいくつか紹介しつつ考えていきたいと思います。
3歳世代で知っている中だとこの馬が一番それらしい血統ですね。
母父がミスタープロスペクター系で、ハーツクライ産駒でも特に要注目でしょう。
朝日杯FSの最後の伸びを見て、ダービーを取れると思った方も多いのではないでしょうか。
父ブラックタイドはディープインパクトの全兄(父親も母親も同じ)なので血統構成としては問題なし、母父キングカメハメハは欧州型に分類されますが日本の高速馬場に合ったスピード血統であり、2018年のダービー馬ワグネリアン(父ディープインパクト)も母父がキングカメハメハです。更に母母父がA.P. Indyであり、これはどちらかというと中距離寄りの血統ですが米国型です。
なので、血統構成で言えばダービー向きと言えるでしょう。
しかし、父ブラックタイドに母がスピード寄りの血統構成って、ダービーを大敗したキタサンブラックに似ているんですよねぇ…。
あちらとは脚質が違う(朝日杯基準)ので何とも言えませんが。
父は今年の3歳世代が初年度産駒のスワーヴリチャードで、更にその父がハーツクライですね。
しかし、スワーヴリチャードの母方は米国型であり、スワーヴリチャード自体は「欧州要素の強いサンデーサイレンス系」とは少しズレますね。
早い話が「スワーヴリチャード自体がダービー向き」です。
こうすると母方も似たような血統構成の方がよく、ほどほどにアメリカらしい血統がいいかな?と思います。
じゃあアーバンシックの母方は?という話ですが、母父が欧州型のハービンジャー、母母父が「欧州要素の強いサンデーサイレンス系」のダンスインザダーク、母母母がディープインパクトの母親であるウインドインハーヘアと、見事に欧州型の重そうな血統をしています。
そのため、ダービーに向いている血統かと言われるとジャストではないと思いますが、当然まだ傾向もつかめていない新種牡馬ですので、注目していきたいと思います。
ちなみに血統構成がほぼ同じのレガレイラは、オークスがダービーよりもスタミナ寄りの決着になりやすいので、オークスに進むなら狙い目だと思います。
先述の通り、キズナが欧州的要素を含んでいるので母方は米国型の方がダービーに合うのではないかと思います。
先日若駒ステークスを勝利したばかりで3歳世代のキズナ産駒の筆頭ではありますが、血統的には意見が分かれそうです。
母父父のDansiliは欧州型の馬ですが、米国型の主流の1つであるDanzigからのラインで短距離馬を数多く輩出しており、スピードに優れています。
しかし、母母の方の血はどうやらゴリゴリに欧州型のようです。
母方も米国型という意味ではシャンパンマークの方が該当しますね。
いずれにしろ、キズナ産駒は今年の3歳世代から繁殖の質が大きく上がっているようなので、クラシックの産駒傾向はもう少し様子を見てもいいでしょう。
何よりも新馬戦での勝ちっぷりが印象的でしたね。直線の伸びはダービーで通用しそうだと多くの方が思ったことでしょう。
父エピファネイアはロベルト系と言われる欧州型の馬であり、エフフォーリア、デアリングタクトとクラシック主役級の馬を輩出しています。
母父のジャングルポケットはダービーを優勝しており、その父のトニービンは東京芝2400mでは昔からお馴染みの血統です。
しかし血統的には近年の傾向と合致していません。
同じ父親のエフフォーリアはダービーで圧倒的な人気を背負いながら2着に負けています。
トニービンも凱旋門賞を優勝している欧州血統であり、ビザンチンドリームは明らかに欧州寄りの重い血統ですね。
エフフォーリアも母父がトニービン持ちのハーツクライなので…。
母母父がクロフネの父親であるフレンチデピュティなので、そこでアメリカらしい軽さが出てくれることを祈りましょう。
サウジアラビアRCで強豪2頭を抑え優勝しましたが、その後ホープフルステークスを出走取消、後に喉頭蓋エントラップメントという病気で手術したとのことです。
クラシックには間に合うのだろうか…。
一般にディープインパクトと米国型血統であるStorm Catは相性がよいとされ(ニックスと呼ぶらしい)前述のキズナなど父ディープインパクト・母父Storm CatはG1馬も多く生み出しています。
しかしゴンバデカーブースは父がStorm Cat系のブリックスアンドモルタル、母父がディープインパクトとその逆パターンです。
こちらのパターンも面白そうですね。
父ブリックスアンドモルタルはアメリカの馬で血統もアメリカンなのですが、主流のダートではなく芝で活躍しました。
G1ブリーダーズカップ・ターフ(約2400m)を制しているので、一般的な米国型血統とは少し違いそうですね。
更にその父のGiant’s Causewayはヨーロッパで活躍していますしね。
母母に目を向けると欧州型のRobertoがいたり、全体的には実は重めかも?とも思いますが、ダービーに出走するなら面白いのではないか、と思います。
と、まあこんな感じですね。
あと、今後のダービーで注目の種牡馬は「欧州要素の強いサンデーサイレンス系」のサリオス、イクイノックスかなと思います。
次にブログ当番が回ってくるころにはダービーも終わっていると思いますので、そこで答え合わせしましょう。
今回挙げた馬が一頭も良績を上げなければこの記事は無かったかのように別のことを書くかもしれません。
hush