2019年4月に大阪長期出張、2020年5月に大阪に転勤となり、丸5年大阪で過ごしましたが、2024年4月から札幌勤務となり、札幌に戻ってまいりました。
つまり、2020年5月に札幌から大阪に引越し、2024年3月末に大阪から札幌に引越しました。
2020年5月の引越では、引越業者さんにとって閑散期であり、コロナ禍に入って緊急事態宣言等で行動制限に入っていた時期で、転勤のような動きも少なかった時期で、引越業者さんにも余裕があり、引越の2週間前に見積に来てもらっても問題ありませんでした。
一方で2024年3月では、コロナ禍の行動制限も明け、引越の超繁忙期ということもあり、引越難民になる恐れもあったため、早くから動くようにしました。
転勤・引越しに関連してどのようなことに気を付けてきたか、時系列にまとめます。
今後、転勤や引越しの可能性がある方に、ちょっとでも参考になれば幸いです。
会社から札幌への転勤についての内示があり、私もお受けする旨、回答しました。
遠方の転勤・引越しには、部屋探しや引越しの準備等、とにかく時間がかかりますので、転勤の最低でも2ヶ月前、できれば3ヶ月前には内示は出してほしいところです。
札幌での部屋探しを始め、空室状況や詳しい物件の状況について問合せを開始しました。
私の場合、2020年の引越の時にお世話になった不動産業者さんに今回もお願いすることにしていたので、そちらのWebサイトを中心に探しました。
なお、Webサイトに載っている情報は、最新化されていなかったり、設備の情報が誤っていることが多いので、間取りや設備など、条件を細かく伝えておくといいでしょう。
サイトの情報があまりに違っている場合は、その管理会社の物件は避けるのもひとつの手かもしれません。
このあたりから、不動産業者さんと電話での連絡を開始し、オンラインでの内覧も始めました。
私の場合、LINEビデオ通話を使ったオンライン内覧で対応してもらいましたが、もし可能なら、実際に現地に行っての内覧が望ましいです。
内覧の際には、オンラインでも現地でも、
・自転車を置く場所はあるか
・ゴミ出しはどこにするのか
・ゴミ出し場や共用部でゴミが散らかっていないか
など、Webサイトの物件情報に載っていないことも確認しておくことをお勧めします。
特に共用部の状態を見ると、どんな人が入居しているか見えてくるかもしれません。
この時点で物件を決めました。
物件を決めると、契約や初期費用等について提示がありますので、しっかり確認しておく必要があります。
また、定期的(毎年、2年ごとなど)にかかる費用や、退去時にかかる費用についても、具体的な金額も含めてしっかり説明してもらいましょう。
このあたりから、引越しの業者さんを探し始めました。
まずは概算で見積をもらうため、家財・荷物のリスト(物、寸法)を細かく書き、段ボール箱が何箱くらいになるかもまとめ、引越業者2~3社ほどに概算見積を依頼しました。
よく、引越見積比較サイトもありますが、概算見積を要求しても、「訪問見積キャンペーン!」などとメールが大量に届いたり、電話番号を書いたりすると電話が嵐のように来るので、私は使いませんでした。
なお、家財・荷物のリストで見積を頂ける業者さんや、電話・ビデオ通話で見積をしてくれる業者さんもあり、便利ではありますが、最終的には訪問見積に来てもらう方が正確に見積もって頂けて、追加費用等のトラブルも避けられると思います。
引越しの業者さんに見積に来てもらいました。
その後の週で、見積を職場に提示し、経費精算で問題ないか確認し、すぐに業者さんを決定し、正式に依頼しました。
3月末の引越しの場合、あまりギリギリだと、繁忙期でトラックや人員が確保できずに引越し難民になる恐れもありますので、2月上旬~中旬には業者さんやスケジュールを確定させておくといいでしょう。
住居の管理会社に退去の連絡をしました。
通常、賃貸の物件では、退去の1か月前までには解約通知をしなければならないことが多く、物件・管理会社によっては書面での通知が必要になるケースもあるため、郵送にかかる日数を考慮し、早めに動いておいた方がいいでしょう。
なお、退去日については、引越しの荷物を搬出した当日ではなく、翌日~翌々日にしておくことをお勧めします。
引越しに向けて家財・荷物の整理をしつつ、新居での家財の配置を考えて行きました。
CADのツールを使うなどの方法もあるでしょうが、私は、インテリアを扱うクラスティーナさんが提供されている無料3Dインテリアシミュレーションのサイトを使い、配置を考え、決めていきました。
こちらのサイトでは、人の目線で3D表示する機能もアリ、具体的にイメージできますし、事前に配置を決めておいておかげで新居への荷物の搬入も大変スムーズにできたので、オススメです。
なお、配置を決める際に私が気を付けているのは、家具を配置する際、壁紙ギリギリには置かず、必ず余裕を持たせるようにしています。
家具を配置しても、実際に生活して使っていく間に、多少揺れたり動いたりしますし、それによって家具が壁にぶつかって、壁紙に傷がついたり、壁に穴が空いたりすると、入居者の過失とみなされ、原状回復のための修理費を請求されることがあります。
部屋の中に汚れがないかチェックし、清掃していきました。
壁紙にちょっとした汚れがあっても、ビニールクロスの場合はタオルに台所用中性洗剤を少量つけて拭くことで落とせることも多いです。
また、水回りについては念入りに掃除して、引き渡せる状態にまで綺麗にしていくと、後でだいぶ楽になります。
引越しで搬出する荷物を箱詰めしたり、不要なものを廃棄して、荷物をまとめました。
家族での引越しで人数が多かったり、荷物が多かったりする場合は、2週間前くらいから荷造りを始めた方がいいかもしれません。
家財・荷物を搬出し、空になった部屋を管理会社さんに引き渡し、というわけですが、搬出当日ではなく、翌日に引き渡すようにしました。
そうすることで、空になった部屋を一度細かくチェックし、見つけた汚れを綺麗にしていくこともできます。
引越しの2週間前あたりで掃除したとはいえ、家具を置いていて普段見えなかったところなど、部屋を空にすることで見える汚れもありますし、水回りなど、ギリギリまで掃除できなかったところをきれいにするチャンスでもあります。
初期費用あるいは退去時の費用で清掃費用を支払うケースが多いですが、引き渡しの際に綺麗に清掃しているのか、あるいは大きく汚れているかによって、管理会社の方の心証も大きく変わりますし、あまり汚れが酷いと高額な清掃費用を追加請求される恐れもあります。
そうしたことに備えるためにも、引き渡しまでに余裕を持たせておくことをお勧めします。
今回の私の引越では、引越しの2週間前から部屋を掃除し、搬出後にも細かい汚れを綺麗にしたおかげで、「こんなに綺麗に使ってくれる方も珍しいです。」と喜んでもらえて、最低限の清掃費用で済みました。
新居での生活に期待が膨らみ、早く家財を搬入して新生活を始めたい、と思うところですが、ちょっとお待ちください!
家財を入れてしまう前に、部屋の状態を細かくチェックし、損耗の状況を記録していきましょう。
写真等で証拠を記録していくのが望ましいですが、確認ヶ所が多くて面倒だったり、写真だと後で見て場所がわかりにくい場合もありますので、私の場合は確認している様子をすべて動画で撮影しました。
すると、確認しているところの流れで、損耗ヶ所を見つけた場所もわかりやすいと思います。
入居での鍵の受け取り等の際に現状確認書の記入用紙を渡され、一定期限内に記入して返送するように案内されるケースも増えてきているようですが、それらのやりとりがないケースもまだあるようですので、その場合には、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を参考にするといいでしょう。
※現時点での最新版はこちら
こちらのページから、「入退去時の物件状況及び原状回復確認リスト」の書式をWord形式でダウンロードできるので、印刷して記入したり、PCで入力するのもいいでしょう。
ただ、こちらの書式だと書きにくいこともあるかもしれませんので、その場合は、間取り図の中に番号を書いて、その番号に対応したリストで損耗の状況を記録していくのもアリだと思います。
間取り図の中の番号を手書きで記入し、損耗の状況をPCでWord等で作ると、作りやすいですね。
PCで作成した場合は印刷して管理会社に郵送します。
また、同じものをコピーして手元に持っておくとよいでしょう。
確実に届いたことを確認できるようにしたい場合は、簡易書留等で送るといいでしょう。
以上、長くなりましたが、引越しをする際に気を付けるとよさそうなことを書いてみました。
遠方での転勤は大変な労力がかかり、引越しの経験が少ない場合は「何から手を付ければいいのかわからない」と、途方に暮れてしまうかもしれません。
また、今年は物流にも大きな変革が起きていて、今後、引越はさらに難しくなっていくと思います。
引越し難民になってしまうと転勤後の勤務にも支障が出てきますので、早めに動いてスムーズに動けるようにして頂ければ幸いです。
また、現在はインターネット上の情報も増えて、私たちも情報を入手しやすくなってきたため、管理会社等も退去時に不当な請求をすることが難しくなってきていますが、それでも賃貸物件を退去する際のトラブルは続いているようです。
私たち利用者が正しい情報を得て、悪徳な業者が無くなり、被害に遭う方がいなくなるように願っています。
(M.clacla)