こんにちは。鶏ハムです。
みなさんは「メルヘン」を見たことはありますか?

なぜこんな投げかけをするのかというと、私は東京から北海道への移住者であり、長い年月、メルヘンと戦ってきた経歴があるからです。
奴らは家をどんなに清潔にしていようが、対策グッズを置いていようが、
出る時は出ます。
一度もそこで食事をしていない、「今日初めてそこで寝る」という新築の家にも出現したことがあるので、これは間違いありません。
本題ですが、日本には大きく3種類のメルヘンが存在します。
比較的小型のメルヘンです。
飲食店など、暖かく食べ物のある場所で見かけることが多い種類です。
私も何度か遭遇したことがありますが、後述する3番に比べると、まだ怖さはありません。
こちらから近づいても、「人間から逃げている」という感じがしません。
周囲の空気の変化などを察知して、カサカサと動いているように見えます。
大型のメルヘンです。
暖かい地域に多く生息している種類ですが、私自身は東京に住んでいた頃、「これは間違いなく2番だ」と認識して遭遇したことはありません。
※主に九州沖縄に生息するそうです。
そのため、ここでは詳しい説明は省略します。
おそらく多くの人が「メルヘン」と聞いて連想するのはコイツです。
名前を呼ぶのも嫌なので、ここからは最早、
3番
と呼びます。
この3番ですが、1番や2番と比べて、圧倒的に高いのではないかと私が感じている要素があります。
それは……

ここからは、あくまで長年戦ってきた私自身の経験則による話です。
科学的に完全に証明された話というより、
「何度も戦っていると、どうしてもそう見えてしまう」
という話として読んでください。
1番に関しては、こちらから攻撃を仕掛けても、あまりこちらを認識しているようには感じません。

近づけば多少カサカサと動きますが、こちらが何をしようとしているのかまで理解している感じはありません。
感覚としては蚊に近いです。
蚊も、人間から攻撃されていることを理解したうえで避けているというより、周囲の空気の変化などを察知して反射的に逃げています。
※余談ですが、蚊は危機を察知すると垂直ジャンプをしますので、蚊の丁度頭上を狙って張り手をするとジャストミートします。
ですが、
3番は違います。
少なくとも私には、
明確にこちらの存在を認識しているように見えます。
具体的には、
・逃げる
・隠れる
・気づく
この3つを行なってきます。
中でも最後の、
「気づく」
という行動が、他の昆虫とは全く違うように感じます。
もう少し深く言うと、
こっちが3番の存在に気づいた、ということを3番自身が気づく

のです。
漫画でいうところの、
「ギクッ!」
という効果音が出る、あの感じです。
※わかる人向けに、ハンターハンターで、ポックルがピトーに気づかれたあのくだりです。、
実際に、私が部屋の中を普通に動いている3番を視界に捉えた瞬間、
それまで元気に動いていた3番が、
ピタッ。
と動きを止めたことがあります。
そしてこちらが、
「いた……」
と認識し、攻撃を仕掛けようと少し距離を詰めた瞬間、
一気に逃走を開始しました。

こちらからすると、
「絶対いま、俺が気づいたことに気づいただろ」
と思わずにはいられません。
さらに厄介なのが「隠れる」という能力です。

こちらがティッシュや殺虫剤などを準備しているほんの数秒の間に、
冷蔵庫の裏。
家具の隙間。
棚の奥。
など、
そこに入られたら終わり
という場所へ的確に逃げ込んでいきます。
しかも、一度姿が見えなくなるとなかなか出てきません。
こちらとしては、
「まだそこにいるのか?」
「もう別の場所へ移動したのか?」
「もしかして後ろにいるんじゃないか?」
という疑心暗鬼に陥ります。
こうなると、もはや心理戦です。
とはいえ、
「3番は人間の思考を読んでいる」
という話をしたいわけではありません。
奴らには、周囲のわずかな空気の流れを察知するための非常に優れた感覚器官があります。
つまり、私たち人間が3番を発見した瞬間、
視線を向ける。
身体の向きが変わる。
呼吸が変わる。
少しだけ腕や足を動かす。
そういった無意識の身体の変化によって生じる、ごくわずかな空気の乱れを察知している可能性があります。
そう考えると面白いんですよね。
「○気を感じ取る」
と言うと、少し漫画アニメっぽく聞こえますが、
人間が○気を出した瞬間に起こる、ほんのわずかな変化を感じ取っている
と考えると、それほど不思議な話ではありません。
こっちが3番に気づく。
その瞬間、人間側の身体に微妙な変化が起こる。
3番はそれを察知する
そして、
「何かヤバい」
と判断して停止、または逃走する。
そう考えると、
「こちらが気づいた瞬間、向こうもこちらに気づいた」
ように見えるのも納得できます。
とはいえ、
長年3番と戦ってきた人間としては、どうしても思ってしまいます。
奴らは絶対、何か考えています。
ここまで散々3番の悪口を書いてきましたが、
彼らの能力そのものについて考えると、少し見方が変わってきます。
わずかな空気の変化を察知する。
狭い場所へ入り込む。
素早く移動する。
悪環境にも比較的強い。
人間の家の中で発揮されると厄介極まりない能力ですが、
使う場所を変えれば、かなり優秀な能力でもあります。
メルヘンを題材にした漫画『テラフォーマーズ』でも、彼らの驚異的な身体能力について言及されていました。
では、
この能力を人間側が利用したらどうなるでしょうか。
例えば、
メルヘンの能力を再現したスーツをAIロボットに着せる。
地震によって建物が倒壊した災害現場。
人間では入ることのできない瓦礫の隙間へ入り込む。
わずかな空気の流れや振動を感知する。
瓦礫の奥にいる生存者を探す。
危険な場所へ迷わず進み、
救助隊へ位置情報を送る。
さらに強度や機動力まで再現できれば、瓦礫をどかしたり、人を運んだりすることもできるかもしれません。
火災。
水害。
地震。
土砂崩れ。
放射線などによって人間が近づけない場所。
そんな場所でも、
AIなら人間の代わりに駆けつけることができます。

そこに3番の驚異的な能力まで加わったら、
どこにでも駆けつけることのできるスーパーヒーロー
になれるのかもしれません。
玉虫色とまではいきませんが、
今まで人間にとって忌み嫌われる存在だった彼らもまさに、
「見方」
を変えれば、
「味方」
になる。
嫌われてきた特徴も、

使う場所を変えれば長所になるかもしれません。

そう考えると、
「嫌われているもの=価値がない」
とは限らないのかもしれません。
見る角度を変えるだけで、
弱点だと思っていたものが強みになったり、
邪魔だと思っていたものが役に立ったりする。
3番から学べることがあるとすれば、
そういうことなのかもしれません。
鶏ハム