気がつくと9月ももう終わりです(白々しいですね)。
今年もあと3ヶ月となったワケですが、とりあえず実りの秋、読書の秋を満喫致しましょう。
という展開で、今回もいくつか本の紹介をしてお茶をに・・・、ではなくて、「読書の秋」の参考になれば、と。
今回のブログのタイトルですが、はっきり言ってかなり適当な本です。お勧めではありません(じゃあ、紹介するなという話ですが・・・)。
たいていの人が題名を知っている「罪と罰」(ロシアの文豪ドストエフスキーの4大長編のひとつです)。
この古典的名作を読んだことがない文学関係者4人が、今更読むのも面倒だし、かと言って読んだことはないと胸を張る勇気もなく、なんとなくあらすじを知っているから、その内容を推理しながら読書会をしようという無謀な座談会をまとめた本です。
4人が知っているあらすじは、高利貸しの老婆を苦学生ラスコリーニコフが殺害して金を奪う、といった程度で、
あとは「罪と罰」の最初の数ページと適当に抽出した数ページ、そして登場人物表をヒントにストーリーを推理していくというものです。
4人それぞれが突拍子もない推理や憶測で「罪と罰」を妄想していく、その過程は実は面白いのです。
そして、こいつら可笑しなことやってるよなと思いつつ、気がつけば「本を読む」あるいは「本を読んだことがある」というのはどういうことかを考えさせられる、という捻った作りになっています(←なんか、本の紹介っぽい)。
実は、私自身、学生時代に読んだはずの「罪と罰」の内容をほとんど思い出せないのでした。
この本は「モービー・ディック」、つまりアメリカの作家メルヴィルの「白鯨」がベースです。
「白鯨」を読まない。いえ、「白鯨」を読んだことのない私にとっては福音のような本です。
600ページに近い分厚い本ですが、すべてのページがイラストと1~4行くらいのテキストで構成されていて、それを追っていくだけで、なんとなくボンヤリと「白鯨」のストーリーがわかる仕組みになっているような・・・(実際はストーリーはわかりません)。
この本は作者のマット・キッシュが読んだメルヴィルの「白鯨」を全ページ(原本の1ページごと)イラスト化したものなのです。
この不可思議な(ヘタウマな)イラストを観るだけで満足できるはずです(たぶん)。
最近話題の作家中村文則の本で、「掏摸」の続編的作品です。引き続き絶対的な悪を描いています。
本当は1年前に買った「教団X」を読んで、その内容を紹介しようと思っていたのですが、その厚さゆえ(「モービー・ディック・イン・ピクチャー」くらい厚いけれど、イラストは一切ない)第1章で止まっています。
という事情で、同じ作者の薄い本を読んだ次第です。
結局、「教団X」を読まない、状態です。
ほかにも「読まない本」はたくさんあります。
要するに私は「積ん読」が好きなんです。
というわけで、読書の秋と言いながら、「本を読まない」話でした。
ある意味、「空気を読まない」話とも言えましょう。(「空気を読めない」が正しいかも)
秋は空気が澄んでますから、読むというより、吸うほうがいいですね。
・・・深呼吸・・・(なんのこっちゃ・・・)
F生