2022.11.09
たむ

最近読んだ本まとめ

たむです。

NIKKEという最近リリースされたゲームをご存知でしょうか。知らない方は、流行る要素しかないので早めにチェックしてください。いますぐプレイを開始して僕にIDを送ってもらって、フレンドになりましょう。

あー、いつもこのブログに何を書こうか悩んで、昔の自分の投稿を眺めてから書きはじめるんですが、おー昔はこんなことやってるんだなーと思いました。なので今日は最近読んだ本を書いておこうと思います、次回の自分もこれをみて、おーこんな本読んだなーと思うだろうし、そして書くネタにも困らないだろうと思います。未来の自分は感謝して欲しい。あとぼくが紹介した本は誰も読んでくれないので誰か読んだら声をかけて欲しい。

ついでのついでに、本の表紙は著作物なので勝手にブログに掲載してはいけません。しかし「版元ドットコム」というサイトがありまして、出版社が集まった会員制の団体で、本の普及活動のために本の情報がWebで公開されています。本の表紙も公開されており、書籍の紹介などのために表紙画像を自由に使用してよいものとされています。これには、個人・企業・図書館など利用者を問われていません。なので合法です。多分、メイビー。

読者ハ読ムナ

漫画家の藤田和日郎さんと「うしおととら」連載時の初代担当である武者正昭さんが書いた本で、「いかにして藤田和日郎の新人アシスタントが漫画家になったか」という副題そのままに、新人アシスタントの目線で藤田さんの現場に入り、持ち込みをして武者さんと打ち合わせして、連載を取るまでをストーリー仕立てで読み進められます。

この本はけっこう泥臭く地道にやって漫画家になるような本で、ストーリー仕立てになっていますが、その中にはクリエイティブな仕事をしてる人につきもののコミュニケーションの話、営業やフロントとのつきあい方の話、才能やセンスの話、努力すべきことの話などデザイナーでもプログラマーでも自分に置き換えて読むことができます。

そして、更にすごいのは、営業やフロントの人がクリエイティブな仕事をしてる人が何を考えてて、何が抜け落ちやすく、どこに怒り、何を大事にしてるのか、わかってしまいます。その逆に、クリエイティブをやってる人はフロントや営業の人がなんであんなに文句を助けてくるのかもわかってきます。色々な読み方ができる良書です。

出典:https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784091273550

先生、どうか皆の前でほめないで下さい

最近の若者の心理を、最近おっさんになった大学教授が、ある程度のデータ的なエビデンスを持ってきて書かれた本で、同じくらいの年代の人であれば「あるある」が書かれていて、違う年代の人から見たら「びっくり」なことが書かれています。全員がそうではないことに注意すれば、どんな人が読んでも面白く読める本だと思います。

基本的に若者は「周りから浮きたくない」が最優先されている、ということがいろんな角度から書かれていて、さまざまなデータが引っ張られてきて、さまざまな話題に散るんですが、最終的には若者は「周りから浮きたくない」が最優先に帰結するような内容で、非常に興味深いし、読み物としては面白いなと思いました。

ただここに書いていることが全員じゃないし、だからあの年代はどうなんだー!とかって言う頭でいると、これからの社会では戦えなくなってくると思いますので、おっさんはOSをインストールし直した方が良いと思います、おっさんは「偉そうにしない」「自慢しない」「いつもニコニコ」を心がけておっさんをやっていきましょう。

出典:https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784492224021

映画を早送りで観る人たち

タイトルの通り、映画を倍速で再生して見る人たちについて書いた本です、何を言ってるかよくわかる人もいれば、わからない人もいるかもしれませんが、タイトル通りの本です。この本も非常に興味深く、その感覚がない人からはもう「宇宙人」を見るレベルで作品に対する扱い方がまるで違うことを認識させられます。

彼らはまず時間がない、というか自分の時間が一番大事で、これを使いたくないと思っていて、しかし話題にはついて行きたい、でもやらなければならないこと(SNSなど)が多すぎるため、倍速で見ているらしい。そして何か手っ取り早くモノにしたいと思っているが、それに時間を使いたくない。ということらしいです。

それと、彼らにとってわかりにくい作品は今後はやらないかもしれないし、デザインやシステムも、まずわかりやすくなければ使われなくなりそうだなぁと感じた本です。だってエヴァンゲリオンとか、普通に見てたらわかりそうな伏線まで、最近はYoutubeで「この伏線はこうだ!」という動画がすごい再生数です。わかりやすい、大事。

出典:https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784334046002

まとめ

これらは最近、といっても1〜2年くらいの間に読みました。他の本も読んでいるのですが、最近はAI絵師やノーコードなどの話題が多く、この3冊を思い出しては読み返しています。時代の変化と、そこに生きる一番敏感な若者たちの反応、そして職人、商売人として大事にしなければならないことが複雑に折り重なって、考えさせられます。

デザイナー志望、あるいはプログラマー志望の若い世代、作られたデザインやシステムを見て、使う人々と向き合っていくために、とても重要なヒントが隠されている気がしました。例えばデザイン、特にWebデザインは誰もがわかりやすいレイアウトになるでしょうし、実際にもうレイアウトの幅なんてものはWebデザインにはありませんね。

また、育成についても思うところがありました。若いデザイナーは正解を知りたがり、あまり肉体的・精神的に辛い、手を動かすことをしたがらないように思います。でもデザイナーという職業らしいものができて200年ほど、デザイナーは基本的にはデザインのことを考え、作った数でしか成長しないので、今の時代が良いのか悪いのか。

ちなみに狩野派という、室町時代から江戸時代の終わりまで約400年間、常に日本画の中心にあった画派がありまして、弟子入りすると、模写模写模写。花、動物、木、草などの形、濃淡、筆の入り抜きまで完璧に模写できて一人前になるというので、デザインという分野は、改めて、手を動かさなければ上手くならないんだなーと思いました。

もちろん弊社でhs、僕や、僕の諸先輩方の時代のような働き方はありません。しかし本当にデザインが好きでデザイナーになりたい人が、このホワイトな働き方で一人前になるには時間がかかりすぎて、その点ではもったいなく、しかし羨ましい。とはいえ、時代は戻りませんので、どうデザインの技術を継承していくのか、模索の日々です。

この話題を詳しく書いたnoteとか書こうかな、あとデザイナーの教育方法とNIKKEのフレンドゆるぼ。

たむ

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